ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー
先週「私の地元ではまだ梅雨入りしていませんが」と書きましたが、このあたりも大雨とともに梅雨入りしました。今までにも雨の写真をとりあげたことがありますが、今回は窓辺で雨を撮ってみましょう。窓についた雨粒を撮れば室内で撮影できるのでカメラが濡れる心配もなく、雨の季節っぽい写真を撮ることができます。いくつかのコツを紹介しますので参考にしてください。
作例(2)は窓についた雨粒をコンデジのマクロモードで撮ってみたものですが、窓に近づきすぎて画面下のほうにカメラを持つ手が写りこんでしまっています。これは窓に近づいたことで明るい場所にいる(窓に近づくほど明るいので)自分の手が窓ガラスに映りこみそれが写真に写ってしまったものです。もっと角度をつけて上の方にカメラを振れば画面下はカットされますから写りこみませんが、ガラスに対して真正面を撮ろうとするとどうしても自分の姿が写ってしまいます。広角で撮る場合はどしても窓に近づいて撮ることになるので、自分が写らないように窓ガラスの正面に写っている自分の姿を入れないようにフレーミングするか、黒い紙などで自分を隠すとか、なにか自分が写りこまないようにする工夫が必要です。
自分が写らないようにするには窓から離れたところから望遠で撮るという方法もあります。室内よりも外のほうが明るい時間帯であれば、この方法でたいていは自分の映り込みを防ぐことができます。
窓越しに雨粒を撮るとき、背景にも気を配ると写真のイメージがぐっと良くなります。雨粒にピントを合わせると、窓の外の景色はぼけてしまいます。しかしボケであっても大事な背景ですから、どんなものをどのくらいの大きさで、またどのくらいぼかして入れるのかを考えて撮るとより自分らしさを出すことができると思います。作例(3)は窓の向こうに教会の建物の一部が入るようにアングルを探して撮りました。雨粒にピントが合っていますが、その向こうでボケになっている建物もちょっと存在感がある感じになっていると思います。うまい具合に建物などがない場所だったらたとえば傘を持った人物などをボケにして入れるのもいいと思います。自分なりに何を入れるか考えて撮ってみましょう。
背景が暗いほうが水滴がよく写る
水滴は透明な水ですから写真に撮るには光の具合を計算しないと思うように写りません。水滴は逆光で暗い背景を選べばたいていは写ります。逆光でなくても写ることは写りますが背景は暗いほうがおすすめです。作例(1)は窓の水滴を撮ってみた作例です。窓には一面に雨粒が付いていましたが下半分の緑が背景になっている部分は雨粒がはっきり写っていますが、上半分の空が背景になっている部分は水滴が写っていないのがわかります。このように明るい背景では水滴はとても見にくくなるので写真にもなかなか写りません。できれば暗めの背景に重ねて撮るようにしましょう。