ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー
暑い日が多くなってきましたね、もうすぐ夏です。梅雨が明ければもうちょっとで夏休みです。夏になると日差しが強くなり日向はぎらっと強い日差し、陰は濃く出るので日陰と日向のコントラストが一層強くなります。普段は暗い場所でしか使わないと思われているストロボがこの季節には意外と役に立つのをご存知でしょうか。今回は子供のスナップを例にして日中シンクロ(明るい屋外でストロボを使う)の使い方を紹介します。
作例1はお弁当を食べているところを撮りましたが、帽子をかぶっているため顔が陰になって暗くなってしまっています。これでも白い服を着ているからと思って+1.7の補正をかけているのですが顔はかなり暗いです。そこで内蔵ストロボをポップアップさせて強制発光させてみました。たいていの一眼レフはカメラを構えたときストロボの左側あたりにストロボボタンがあり、それを押して内蔵ストロボを出すと強制発光モードになります。(作例2の⑦くらいの位置)
作例3は露出オーバーになってしまった失敗例です。なぜこんな風になってしまったかというと、このときはA(絞り優先)モードで撮っていた上に絞りを開けて撮っていたため本来は適正なシャッター速度がかなり高いシャッター速度だったからです。一番レフの場合ストロボをセットするとシャッター速度が1/60から1/250秒くらいの間に制限されます。これはカメラがストロボに同調可能なシャッター速度を選択するため機種によって多少の違いはありますし、ストロボモードによってもちがうのですが、通常の場合はシャッター速度はかなり狭い範囲に限定されます。この作例の場合適正な露出は絞りF5でシャッター速度が1/1600秒でした。しかし絞り優先だったため、シャッター速度がストロボのおかげで1/250に設定されてもそれに合わせて絞りを変えることができなかったため露出オーバーになってしまったのです。ファインダーで露出のインジケーターをチェックしていればわかることなのですが、なかなか気が付かないことも多いかと思います。もちろん自分で絞りを変えれば済むことですが、カメラ任せで撮りたい場合はSモード(シャッター優先)かPモードにしておくという手もあります。作例4はPモードで撮りました。Pならとりあえず失敗はありません。
ストロボは補助光として便利な道具です。クリップオンの状態でストロボ光をメインに撮るとべたっとした質感のない写真になってしまいますが、足りない光を補う補助として上手に使うとなかなか便利です。ストロボをうまく使うコツは周りの明かりをメインにしてストロボはちょっと弱めにすることを心掛けるといいと思います。
日中の屋外でストロボを使う
2012.4月に掲載したVOL61号でちょっと日中シンクロの話をしました。あのときは逆光で撮るときにストロボを使うという例で説明しましたが、今回は子供が帽子をかぶっているときです。日差しが強い夏の外遊びに帽子は欠かせません。しかし、帽子をかぶっていると逆光でなくても顔が暗くなってしまいます。こんな時はストロボを使って帽子の影になっている顔の暗い部分を明るく写しましょう。