ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー
私の地元では子供たちが夏休みに入るタイミングで地域のお祭りや学校の校庭を使ったお祭りが開催されます。また、神社などのお祭りも夏に多いイベントです。今回は夜のお祭りの写真を撮ってみましょう。地元の神社のお祭りで、小さなねぶたのお祭りがあるのでそこでねぶたの写真を撮ってみました。本場のねぶたのように立派なものではないのですが、それでも小さいなら小さいなりに格好良く撮れる方法をさがしてみましょう。
作例1は高い場所から撮りましたが作例2は地上から撮りました。おおよそねぶたと同じ高さから撮っています。ねぶたの正面から撮ればねぶたの表情がよくわかる写真になります。ただ練り歩いている時は近くに寄れないため、ちょっと離れたところから望遠で撮るしかありません。望遠はおちついたイメージにはあっていますがちょっと力強さに欠けるのも事実です。
作例3はねぶたの近くからしゃがんで低いアングルで撮りました。3枚の中ではいちばん迫力が出たと思います。また、練り歩くのが終わって広場に置かれているときに撮ったのでようするに動いていない状態ですから間近に寄ることができたので広角で撮ることができました。広角レンズで低めから見上げるように撮ると力強い感じになります。動いているときの躍動感を撮る場合はなかなかそうはいきませんが、近くから広角で撮れるチャンスをねらいましょう。
夜のお祭りに強いストロボの光は向いていません。使うなら補助的に使うか、ノーストロボでの撮影がおすすめです。作例4はねぶたの後についてまわる人波を切り取った写真です。飛び跳ねながら歩いているため、ノーストロボではブレを抑えられるシャッター速度が確保できません。こういうときはブレを抑えることより、ブレを利用した写真を撮ってみましょう。作例4はシャッター速度1/25秒で撮っています。手ぶれ補正機能のある機材なら、注意すればなんとか手ぶれを抑えられるシャッター速度だと思います。ここでは被写体ブレを使って帯や襷につけた飾りのブレなどから躍動感を出すようにしてみました。ブレを使う場合、人物の顔が大きくぶれるとちょっと変な感じになってしまうことがあるので、あまり人の顔が大きく写るようなフレーミングは避けたほうが無難です。
上から見下ろすように撮るといまひとつ迫力がない
作例1は山車が練り歩いているところを上から撮っています。ねぶたは下から見ることを想定されているのか、上から見るとねぶたの顔が自分より下を向いている向きになり、迫力がありません。おみこしなどは上から撮ったほうが撮りやすいのですが(本当は上からおみこしを見るのは神様に失礼だという話を聞いたことがありますが)また、練り歩いているところを撮ったため、シャッター速度が遅いのでぶれてしまっています。全体を写すには上から撮るのは良い方法なのですが、絞りを開けるとかISO感度を高く設定するなどしてブレを防ぐように気を付けましょう。