ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー
夏休みといえば、よく小学校の夏休みの宿題に朝顔の観察日記というものがありました。私の子供たちも小学校の何年生の時だったかは覚えていませんが終業式の日に、通知表とともに朝顔の鉢をもってかえってきました。私の小学校時代は昭和だったので、自分で汗だくになりながら持って帰ったものですが、今は親が手伝って持って帰ることも多いようです。子供が持って帰ってきた朝顔の双葉を見て「なつかし~」と思ったものでした。朝顔はひまわりとともに夏の代表的な花です。今週は朝顔の花を撮ってみましょう。
作例1は全体の様子です。赤枠で囲ってある花は他の作例で撮影した花です。まずは正面から撮ってみます。花が集まっているところを探すと赤枠の中の赤い花が4つ集まっているところが良さそうです。上のほうにも赤と白の花が集まっているところがありますし、左上の青い朝顔も気になるのですが、こんなに高い場所だと正面から撮ることができません。赤枠の中の四輪でフレーミングしたのが作例2です。四輪の配置に気を付けてフレーミングしましょう。画面いっぱいにギリギリはいるようにアップにしてしまうと窮屈な印象になってしまうので、上下左右に少し余裕を持ってフレーミングします。
一輪をアップにして撮る場合はなるべく日の丸構図にならないように中央をはずしてフレーミングしましょう(作例3)。背景になにか意味を持たせる場合は別ですが、今回は窓をネットで覆ってそこにつるをはわせているので、背景は窓ガラスです。この状況の場合背景にこれと言って良い素材はありません。こういう場合は日の丸構図は避けたほうが無難です。中央に朝顔をフレーミングして撮ってしまうとなんだか図鑑のような説明的な写真になってしまいます。花を中央からはずし、さらに周りの葉の具合をうまく画面に取り込めるように考えて撮りましょう。
朝顔はラッパのような形を横から撮ってもきれいに撮れます。作例4は作例1の右上のほうにある二輪の白い花を下からあおるように撮ったものです。このままだと白い背景に白い花が重なって、いまひとつ花が引き立ちません。そこで右側に移動して、斜め上に向かって撮ったのが作例5です。白い花だけでは色が寂しいので、赤い花が後ボケに入るようにポジションを調整して撮りま した。
日陰か曇りの日が狙い目
朝顔の花は薄く繊細な花弁の雰囲気を出すために、なるべく日陰か曇りの日に撮りましょう。ひまわりなら晴天の日中でぎらっとした太陽光で力強いイメージにするのが似合いますが、朝顔は違います。直射日光が当たっているときつい影が出てしまい、コントラストも強くなるので繊細なイメージになりません。できれば曇りの日に撮るのが良いと思いますが、晴天の場合は日が陰ったタイミングで撮るか、鉢かプランターに植えてあるなら日陰に移動して撮るのがいいでしょう。