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新緑を撮るVol.263 2016年04月01日更新

桜が散ったらすぐに新緑の季節です。この時期は桜が咲くタイミングを見計らって咲いたらすぐに撮りに行くのですが、何しろ命の短い花ですから続けて何日も撮りに行き、桜が終わったと思ったらすぐにまた新緑の写真を撮りに行きます。毎年「なんか忙しい」と思いながらも季節ものは、この時しか撮れないので溜まっている事務仕事は一時中断して撮影にいそしみます。新緑のきれいな場所は落葉樹のあるところが良いので、紅葉がきれいなポイントにこの時期に行けばたいていきれいな新緑に出会うことができます。私はよく近所の森林公園などに行きます。身近なところから良いポイントを見つけて撮影してみましょう。

WBの設定に注意

緑色はデジカメの苦手とする色です。WBをオートにしたままで撮っている人は結構いると思います。WBオートは室内の人工的な照明で撮るときには偏った光の色を補正してくれるので便利ですし、日中の屋外でもオートでそれほど不自然な色になってしまうことは殆どありません。しかし、緑色が多い写真の場合はオートのままだと、なかなかきれいに写らないことがよくあります。新緑の写真を撮るときは画面中に明るい緑色が占める割合が高くなりますが、こういう時はWBをオートにしたままで撮ると赤っぽくなったり、彩度の低い、濁った感じの色になってしまうことがあります。

WBは太陽光に設定しよう

作例1はWBをオートに設定して撮りました。見た目の印象よりもちょっと赤茶色がかったような色になってしまっています。撮った後モニターで確認するとわかりますが明らかに見た目の色とは違います。作例2はWBを太陽光に設定して同じ写真を撮り直したものです。こちらの方が見た目通りの緑色で撮れています。WBを自分で設定することになれていない人にとってはちょっと面倒ですが、できれば太陽光に設定したほうが新緑の写真をきれいに撮ることができます

作例1 WBオート

作例1 WBオート

作例2 WB晴天

作例2 WB晴天

青みを強調するなら色温度を低めに設定

新緑の写真を撮りに行くということは木がたくさんある場所での撮影になるので、林の中でちょっと静かな感じの写真を撮ることもできます。こういった暗く静かなイメージにはちょっと青みがかった色もよく合います。青を強調するときはWBをタングステンに設定するという方法もありますが、それだと青が強すぎてちょっとわざとらしいかな、と思ったのでWBで色温度を4000Kに設定して撮ってみました(作例3)。色温度を自分で設定すると細かい調節ができるので、ちょっとだけ青を効かせたいときなどにはこの方法がおすすめです。太陽光(白色光)が5500Kとして青っぽくしたいときはそれよりも数字を小さく、黄味がかった暖かい色合いにしたいときは数字を大きく設定するといいでしょう。モニターで確認しながら自分のイメージに近い色を探してみましょう。

作例3 色温度4000K

作例3 色温度4000K


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