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ヒガンバナのピント位置についてVol.292 2016年10月21日更新

先週ツイッター経由でヒガンバナの撮り方についての質問が寄せられました。このページを読んでいただいている読者の方から質問をいただきうれしいです。「彼岸花はどこにピントを合わせたらよいのでしょうか?きれいな撮り方教えてください」とのご質問でした。「ヒガンバナでピント位置の作例、なかったような気がする」と思い、念のため近所のヒガンバナの咲く場所へ行ってみましたが見事に枯れてしまっていて作例を撮り下ろすことはできませんでした。恐縮ですが今回は手持ちの作例から探した写真で何とか説明してみようと思います。

引いて撮るときは手前側がぼけないように 

ヒガンバナは群生して咲く花なので、写真を撮りに行く人が訪れるような場所はたいていたくさんのヒガンバナが咲いているという状況だと思います。群生している様子を広く写しこみたい場合は手前に中途半端なボケを作らないようにすることです。意図的に入れる前ボケなら別ですが広い範囲を写しこむ場合、写真になったとき手前のほうはけっこう目立つので、ここがぼけていると写真全体がピンボケの印象になってしまいます。作例1で言うと手前側の白い花の周りくらいでしょうか。このフレーミングで、例えば中央のAFフレームでピントを合わせて、そのまま撮るとたぶん手前の白い花のあたりはピンボケになってしまいます。どこまでシャープに写るかはレンズの長さやどの程度絞るかにもよるので一概には言えませんが、プレビュー機能などを使ってピントがどこまでくるかを確認するとか、撮った後にモニターで拡大してみるなどしてピントを確認するといいと思います。

作例1手前がぼけないように注意

作例1手前がぼけないように注意

寄って撮るときも手前側にピント

おそらくご質問の趣旨は寄って撮るときのピント位置についてだと思います。普通、花の写真をアップで撮るときは「シベにピントを合わせる」と言うのが花の写真の基本となっています。しかしヒガンバナの場合、シベが長く360度の方向に出ているのでシベにピントを合わせるよりも手前側の花弁にピントを合わせたほうが安定した絵作りができると思います。作例2はちょっと寄って花をアップにした写真です。手前側の花弁にピントを合わせて撮りました。この時は105ミリのマクロレンズを使って絞りはF4で撮っています。寄って撮るほどピントは浅くなります。作例2では奥の花弁や手前に伸びたシベの先はぼけていますが、写真全体としてみたときにピンボケと言う印象にはなっていません。一方作例3は後ろのほうの花弁にピントが合っています。この状態だと一番目立つ手前の花弁がぼけているため写真全体を見たときに「これピントぼけてない?」という印象になってしまいます。

作例2手前の花弁にピント

作例2手前の花弁にピント

作例3奥の花弁にピント

作例3奥の花弁にピント

離れて撮るとピントが深くなる

作例4は200ミリのレンズを使ってF2.8で撮りましたが被写体の花から距離があるため、それほどピントが浅くなっていません。作例2よりも長いレンズを使っていますが手前の花弁にピントを合わせたからと言って後ろ側の花弁がそれほどぼけているわけでもありません。このように適切なピントの位置や深さは使うレンズや撮影距離、その時のF値などによってだいぶ変わりますが、写真にしたときに一番目立つポイントにピントを合わせて撮れば「ピンボケ」という印象にはなりません。また、わざとピントをはずして撮るには自分の作画意図に合ったフレーミングで撮る必要があります。「基本はシベにピント」と言われていますが、それだけにこだわらず自分なりの撮り方にチャレンジしてみるのもいいと思います。

作例4離れて撮るとピントは深くなる

作例4離れて撮るとピントは深くなる


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