ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー
春休みに入ると暖かい日も多くなってきます。小さな子供のいるご家庭では行楽地に出かけたり遠くに行かなくても近所の公園等に家族ででかけたりする機会も増えてくると思います。今回は公園で子供のスナップを撮ってみましょう。公園にはいろいろな遊具があり、子供たちにとっては一日楽しく過ごせる場所です。入学式などイベントの記念写真ももちろんですが子供の写真は普段の生活の中で撮るスナップにこそかわいらしい表情を残すことができます。いつもの公園でのスナップも家族のアルバムに残しましょう。
作例2は作例1と同じ遊具で遊んでいるところです。ちょっと変わった形の遊具で雲梯をねじったような形の変形ジャングルジムみたいな感じでした。広角側を使うときは遠くから全体を撮る方法もありますが、作例2では子供をメインに撮りたかったので子供の背景に遊具の様子が入るように撮りました。全体が入っているわけではありませんがどんな遊具で遊んでいるのかが背景からわかるようにした例です。遊具や周りの様子をわかりやすくするためにF10まで絞っています。絞って撮るとボケが小さくなるので背景のボケもそれほど大きくありません。周りの様子が十分わかると思います。広角の遠近感を生かすためには主役に近づいて大きめに写し、背景に入れたいものがバランスよく入るポジションを探すことです。作例2ではねじった雲梯のような形の遊具と周りの緑が入るようにポジションを決めました。
作例3は遊具に登った子供を縦位置で撮った例です。画面中心に子供をフレーミングして頭の上に少し広め、足の下も少しの空間を残しているので安定したフレーミングになっています。広角で撮るとき、縦位置で撮るのに向いているのは高さや奥行きを生かしたいときです。縦位置では上下に広く写すことができますから高さのあるものはもちろん、手前から遠くの方まで画面に入れやすいので奥行きを表現するのにも向いていると思います。
作例4は横位置で撮って遊具の極性を生かした作例です。子供は中心から少し外して右に寄せるようにフレーミングして左にできた広い空間に遊具の極性が入るようにしてみました。特に広角を使っているときは縦と横の違いだけでも写真の印象が大きく変わります。背景が広く写りこむので、主役の後ろや空いている空間にどんな背景を入れるのかを考えて撮りましょう。
望遠側でアップにして顔の表情を撮る
子供の表情をアップで撮りたいときはズームの望遠側を使うと便利です。広角でアップを撮るにはかなり近づかないと大きく撮ることはできません。しかし望遠側を使えばすこしくらい離れたところからでもアップで狙うことができます。望遠側で顔をアップにし、ファインデーで追いながら笑顔の瞬間を狙ってシャッターを切ります。作例1ではAPS-Cサイズで50ミリ近辺を使っているので、フルサイズであれば標準ズームの望遠側でちょうど同じくらいに撮れます。また、晴天の昼間で子供が帽子をかぶっているので顔を明るく撮るために+2露出補正をしています。