ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー
天気予報では私の住む地域はもう桜が満開のはずなのに、なぜか私の地元では桜は1~2部咲きって感じのこの頃です。いつも写真を撮っている近所の桜のポイントも通るたびに眺めているのですが、「あ、一輪咲いてる」くらいでまだ撮影するにもお花見するにもあきらかに早すぎです。河津桜と梅はいつもよりずっと早かったのになぜ???このメルマガが配信される頃には咲いてるはずだと思いますが、花の開花時期って意外とわからないものです。それでも桜が散ったらわりとすぐに新緑の季節が来るはずです。今回は新緑の撮り方についてお話します。
作例1は緑のきれいな公園で撮りました。この作例はPLフィルターなしです。画面中央の木や後ろの小高い丘の緑も自然な感じで特に違和感はありません。先週のPLフィルターの作例と違ってアップではなく引きで撮っているので葉の一枚一枚の反射までは小さくてよくわからないからです。しかし、このような引きの写真の場合でもPLフィルターで余計な反射光を抑えてみると写真にしたときの色の違いはけっこう大きいものです。作例2はPLフィルターを使って撮りました。後ろの丘の緑も画面中央の木の緑も色が鮮やかに出ているのがわかると思います。PLフィルターはただレンズにつけただけでは効果がなく、フィルターの前枠を回転させて反射光を抑える効果が出るように調節しなければなりません。しかしファインダーを見ながら前枠を回していけば明らかに効果の出方が変化するので使ったことのない人でもすぐに使えるようになると思います。
新緑の緑は意外と明るい色です。ちょっと寄って撮るときは幹の黒い木を探してアクセントにするという方法もあります(作例3)。白樺のように真っ白な幹ならそれも色に変化がついて十分アクセントになるのですが、なかなかそのような白い幹を持つ木は少なくちょっと市街地で探すのは難しいと思います。灰色っぽい幹よりも黒い幹や枝のほうが、絵が締まる感じでアクセントにしやすいと思います。雨の後など幹や枝がぬれている時ならより黒っぽく写るのでそういうタイミングを狙うのもいいでしょう。
新緑は明るい色なのでプラス補正で見た目よりも明るく写してもきれいに決まります。作例4は+1補正して撮っています。見た目の印象よりも明るい色に写っていますが、不自然な印象にはなっていません。見た目の印象に近づけるための露出補正というより、作為的にわざと見た目以上に明るい色にするように露出補正してみました。新緑はこういったやわらかいイメージにもあう素材なのでいろいろ試してみると楽しく撮影できると思います。
新緑の葉の反射は意外と強い
桜が散ると次は新緑の季節なのですが、新緑がきれいな期間も意外と短いのでタイミングが難しい撮影の一つです。またこういった色が大事な撮影の時は天気が良い日のほうが、色が鮮やかに出るのですが葉の表面に太陽光が反射して白っぽく写ってしまうこともしょっちゅうあります。先週PLフィルターを紹介したのでその作例を見てもわかると思いますが、葉の表面の反射は意外と強く実際に見たときと写真に撮ったときの葉の色が違う感じになってしまうこともよくあります。