ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー
先週は捕まえた昆虫の写真を昆虫だけで撮りました。子供たちの夏休みの宿題を見ていて気が付いたのですが、次女の家庭科の宿題にお料理を作るというものがありましたが、課題の中に自分と料理が一緒に写った写真を提出するという項目がありました。確かに物の写真はネットでいくらでも手に入ってしまいますから宿題を出す先生としては「ちゃんと自分でやった」ことがわかるように、との意味があったのかもしれません。昆虫の写真だけでなく自分が一緒に写った写真もあったほうが良かったかな、と思い今回は昆虫と子供を一緒に撮るときの話をしたいと思います。
そこで、「クワガタを前に出して」と声をかけて撮ったのが作例2です。撮りたいクワガタと子供が前後に離れるわけですから当然両方にピントを合わせるのは難しくなります。ここは主役であり手前側になるクワガタのほうにピントを合わせることにします。クワガタにピントが合っていて子供がぼけるので作例1に比べるとクワガタのインパクトが強くなりますが、もうちょっとクワガタを大きく写したいところです。
写真にインパクトを出したいとき、とりあえずアップにすれば主役の存在感が強くなるので大きく写すことがポイントです。大きく写すためには望遠でアップにする方法と、近づいて大きく写す方法がありますが、子供を一緒に撮るために今回は広角レンズで近づいて撮ることにしました。小さなクワガタは手前に、大きな人間は後ろにいれて写すことで広角レンズの遠近感を使えば、クワガタは大きく、子供は小さく写すことができます。作例3は一眼レフのDXサイズでズームの広角側いっぱいの18ミリを使って撮っています。広角で小さなクワガタを大きく写すにはかなり近寄って撮らなければなりません。とりあえずこのレンズで近寄れるところまで近寄ってさらにクワガタが見えやすいように飼育ケースの角度をかえて撮りました。
トンボなどはケースに入れないとすぐに逃げてしまいますが昆虫も種類によっては簡単に逃げないものもいます。作例4はセミを捕まえたときの写真ですが逃げる様子がなかったので枝にとまらせて、その枝を手にもって撮りました。カブトムシなどもこの手が使えそうです。この時はコンデジでマクロモードに設定し、セミにピントを合わせて撮りました。一眼レフとマクロレンズがあればかなり近くから撮れますが、一眼レフやマクロレンズがなくてもコンデジのマクロモードでもかなり近づいて撮ることができます。
顔の横で持つとわかりにくい
今回はクワガタを飼育ケースに入れた状態で撮っています。とりあえず一緒に撮ろうとしたとき子供が顔の横で飼育ケースを持って撮ると、子供の大きさとクワガタでは圧倒的に虫であるクワガタは小さいわけですから写りが小さすぎてわかりにくくなってしまいます。(作例1)実際に子供に「クワガタ一緒に撮るから」と声をかけてみたら子供が自分の顔の横に飼育ケースを持ってカメラの方を向いて私が撮るのを待っていました。