ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー
毎年ハロウィンの飾り付けを撮りに行っています。ハロウィンは秋のイベントなので飾り付けも落ち着いた色を使っているものが多くオレンジや紫がよく使われていますが派手な感じではなくフラワーアレンジなども渋めの色合いでまとめられています。普段インテリアなどを撮るときは明るめに撮ることが多いのですが、ハロウィンの時だけはちょっと暗めに撮ることが多いのはこの落ち着いた色調にそのほうがあっていると思うからです。今回はハロウィンの写真を撮ってみましょう。
作例1は露出補正なしで撮った作例です。階段のところにあった飾り付けなので窓からは遠く、外光はあまり入らないためもともと結構暗い室内という状況でした。飾り付けのお化けの足元にある電飾がメインの光源になるくらいの暗さです。全体的に暗い色調であることもあり露出補正なしだとカメラが隅の方の暗い部分まで調子を出そうとして見た目の印象よりも明るく写ってしまいます。正直言ってこのような場合暗いところは暗く落としてしまっていいと思います。そこで-1.7露出補正して撮ったのが作例2です。こちらの方は後ろのドアの調子はだいぶ暗く落ちてしまっていますが見た目の印象に近いと思います。また、足元の電飾やオバケの右裾の布の感じも印象的に写っています。
作例3は作例1、2のお化けの足元にあったカボチャをアップで撮ってみた作例です。ちょうど電飾が近くにあったので、電飾の豆電球が一つ入るように縦にフレーミングしました。光がフラットな状況なので、こうしたハイライトを少しだけ画面に入れるとよいアクセントになります。ピントは主役のカボチャに合わせておき、豆電球が入るようにフレーミングするとこのようになります。
作例4は窓に魔女のペーパークラフトが貼ってあるのをドアの外から撮りました。このように奥行きの深い状況では絞りを開けていると全体にピントが来ません。手前のドアにピントをあわせれば奥の魔女はぼけてしまいますし、魔女の方にピントを合わせれば手前のドアがぼけてしまいます。この作例ではF10まで絞ってドアの上の黒い鉄細工にピントを合わせました。ピントを合わせたところの前後でピントがシャープに見える範囲は手前よりも奥の方が広くなります。全体的にシャープな感じにしたいときは絞りを絞ったうえでちょっと手前目にピントを合わせるとうまくいきます。
ハロウィンには暗めのイメージが似合う
もちろん状況によって違いますが、ハロウィンの写真を撮るときは「ここはちょっと暗めに撮っておこう」と思うことが多いと感じています。ハロウィンのイメージとしてよくモチーフになっているのはもちろん一番はカボチャですがそのほかにお化け、魔法使いなどもよく使われています。なんとなく全体的に夜のイメージで、魔法使い関連からだと思いますが蜘蛛の巣とかフクロウとか黒猫など、ちょっと暗めのイメージが合う飾り付けが多いと思います。