修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2008.11.11
過日、修理依頼されました顛末ブログ「天の岩戸は開かない(精工舎0番シャッター)」のお客様が、又、頼むよと依頼してきたのです。
二眼レフの修理は、擬皮を剥がせるか?剥がせないか?が分かれ目となる。
製造から長い年月を過ごし、擬皮のしなやかさが失われています。
性が抜けた状態で、剥がそうとするとバリバリと小破片になってしまう。
ドライヤーで暖めながら作業をすれば、ある程度破損を防ぐことが出来ますが。。。。
辛うじて、性が抜けておらず、原型を保ち、剥がすことが出来ました。
破損した場合は、型紙作りからせねばならず大変な事になるところでした。
袴カバー・化粧カバーを外します。
台座を外します。
シンクロのリード線を外し、座金を取ればシャッターが分離できます。
シャッターを強制開放すれば、油分の湿潤(通称、羽根油)が確認できます。
まあ~、レンズシャッターの持病でしょうか?
前後のシャッターを止めている4本のネジの内、一本は貫通ネジであり、先端にシンクロバネが掛かっている。組み立ての際、シンクロバネの掛け忘れには注意しよう。
バネの存在を知らずに作業し、紛失してしまうことも多々ある。
シャッター羽根は、親羽根5枚・子羽根5枚で構成されている
先に子羽根4枚を並べる。
何故、子羽根を5枚並べないかと言うと、一番の親羽根が開いたときに5番の子羽根とゴッツンコして仕舞うのです。
それ故、5番の親羽根の上に組み込み込むことで親子の争いを回避します。
日本橋店中古売場 田口由明
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