修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2009.03.30
※この記事は2009年 3月30日に書かれたものです。
日頃、店舗ブログでお世話になります方は蕎麦好きです。
ブログ記事の画像と文章では蕎麦の美味さや香りが伝わりません。
其れでは(昨年の初春蕎麦会の記事の話になり)次回の初春蕎麦会にお誘いしましょう、との約束を果たすことが出来ました。
春を告げますウドとタラの芽のヌタです。香りが鼻孔に広がります。
酢を控え素材を生かしましたモズクです。
蕎麦屋に来ましたとなる出汁巻き玉子ですね。
ふんわりした食感がたまりません。
逸品の一品、蕎麦掻きです。蕎麦掻きは労働そのものでアイスクリームの様に空気と蕎麦粉の同化が滑らかな舌触りに繋がり、これでもかと捏棒で捏ねるのです。蕎麦湯に浮かべ、柿の葉にシャレました姿は形・葉脈にそれぞれ違いがあります。
そして、他で蕎麦掻きを食べた事がある方が、余りの落差に絶句です。
数々の宴が催されますが、蕎麦鮨が供されるのは新春蕎麦会のみ。
年に一度しか食べることが出来ない裏メニューです。
シャリになります蕎麦は太めに打ち、一本一本纏め寿司酢に通しますので手間が掛かります。吟味された蕎麦粉に負けない具。美味しゅう御座いました。
しかも、かなりお店に通っておられる出席者から、初めての蕎麦鮨に感嘆の声が上がり、来年まで待てないからと複数開催の要望が出されました。
店主沈黙です。
最後の締めは変わり蕎麦になります。
蕎麦打ち教室で習いましたアシ蕎麦です。若芽の萌の香り。無粋な方は畳表の香りと評します。でも、この打ち上がった違いは何なんでしょう。
蕎麦職人と習い手の違いなんでしょうね!
東京の桜の開花宣言がありましてから低温が続きます。
遠山左衛門尉景元の桜吹雪もビックリの桜切りです。
初めは緊張気味の二人も和やかな雰囲気と店主のもてなしで馴染んでいきました。
対面には蕎麦春秋編集人の夫妻が座り、楽しく語り合っております。
最後の三枚目は、十割り蕎麦でした。
お酒は鹿野酒造の常きげん。アルコールで火照った咽頭を冷まします。
帰りの市ヶ谷迄の道すがら至福の時を過ごしました余韻で一杯の様子でした。
十分堪能頂けましたでしょうか?来年の約束は鬼が笑いますよ。
日本橋店中古売場 田口由明
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。