修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2009.08.18
※関連記事「梅島の名機(ペトリV6編)」はこちらからご覧いただけます。
カラーコンタクトを入れているのか?異色のファインダー硝子を使用しているペトリハーフです。本来ならジャンクとしても日の目を見ませんが、手入れをして貰うべきと入院してきました。機械式民具は出来るだけ手入れをして引き継いで貰いたいですね!
枚数計周りのレインボーカラーは時を越えて、お洒落なデザインとなっております。
撮影レンズはと申しますと、矢張りと言うべきで曇硝子化しています。
満月の月でもあるまいし、この様に曇ります原因は何なのでしょうか?
見てはならない世俗をとの、神の思し召しでしょうか?分からん。
酸化セロックス(研磨剤)で薄紙を剥がしますと透明感が戻りました。
透明感が戻りまして喜び勇みし入射光は収束されて倒立像を写したのです。
けれども、ピントが合致した像の撮影が出来ません。光学的に無理な撮影と思いますが、何か方法は無いものかと悩むのです。フィルム面に磨りガラスを当てれば解決しますがね。。。其れでは、つまらん。
上カバーを外しますと、接着と言うタガが緩んだのかファインダー光路のレンズ一枚が 遊び人になっておりました。
カビもしっかりと存在感を示すが如く蔓延っております。
洗剤で拭きますと透明感が蘇りました。
無機色な民具の中で、目立ちます緑色のファインダー硝子。緑は安らぎを与える色でもあります。
色眼鏡で見るつもりは在りませんが、新緑の木々からの木漏れ日は、薄き葉を通過して優しき光を地上に注ぎます。木々からの僅かな木漏れ日を待ち望む草木があります。
彼らにとってささやかな木漏れ日は、明日への成長へと繋がるのです。
日本橋店中古売場 田口由明
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