修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2011.04.01
西の方角から「たのんまっせ」と送られてきました。現役時代も、日本橋時代も、手に取ったことがありません民具です。でも、何処から手を付けましょうかね!
レンズ側から分解はしないようです。少し擬皮を剥がしましたが違うようです。
裏側に戻り、覆い板A&Bを外してみました。問題が起こりませんでした。
覆い板Bには悪者のモルトが使用してあります。交換しておきましょうね!
後の分解過程で判明したのですが、先にシンクロターミナルのリード線を外すようです。
リード線の塗装を剥がします。1から4のネジを平均に緩めてみました。完全にネジは外しません。レンズ&シャター機構部に動きが出ます。全体を揺すってみました。
見えない部品等が脱落した気配がありません。ならばと、4本のネジを外したのです。
ポロッと本体からレンズ&シャター機構部が転げ落ちました。後レンズは、外してあります。
座金を外しますと、シャター機構部とチャージ機構部とに分離します。
組み立てる際は、シャター側の固定ネジとチャージ機構部の切り掛けを合わせれば問題は起こらないようです。搭載されているシャターはコパル製の様です。後にチョイト面倒な作業がありますが、此処まで分解できたので気が楽になりました。
ゴムアダプターで社名環を外し、前群レンズを外します。
赤○部の半欠け月ネジをずらし、花丸環を外します。後は、順番に部品が外れます。
問題はシャターチャージ軸のピン抜きです。おざなりに抜きますとシャターチャージ軸を破損させます。シャターチャージ軸を金床に密着させてピンが抜ける方向を見極めピンに当て金をして金槌で叩くと抜けます。Cリングを外します。
1から4のネジを外せばシャターが前後に分離する訳ですが、(2)番ネジは貫通ネジでシンクロ端子に掛かるバネの一支点になっています。
可成りの油分の湿潤が見られます。シャター羽根・絞り羽根の洗浄だけに止めますと後で後悔することになります。なぜなら、各部品の接地面も毛細管現象により油分が浸透しています。見える部分を拭き取りましてもじわりと油分が再び広がってきます。十分に分解し、各々の部品を洗浄することが必要なのです。バラバラになっちゃいましたね!
コパル製のシャターの組み込みに苦労する書き込みを見受けます。
それぞれに創意工夫をされているようですが、小生は楊枝派なのですよ!
シャター羽根が閉じる方向に動きますシャターチャージ軸を少し、邪魔をしてあげれば良いのです。楊枝方法を紹介しました池袋教室の受講生は感心しますが、それでも何度も挑戦をしていました。
組み立て課程では専用治具が用意されていたのでしょうか?
事業を引き継ぎました電産コパルさん。教えて頂けませんでしょうか?
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。