修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2011.04.08
一つの講義を終えるのは何時の時かと毎回迷います。進捗度が違い完成しないからと何時までも繰り下げは出来ないのです。勢い風呂敷に包み持ち帰ることになった。
持ち帰った患者は、もう一度分解をする。分解をして状態を把握する。
中には、フライングで指示以外を分解している恐れがあるからだ。
この個体は、答え一発カシオミニであった。シャター基板とシャターFPCのハンダ外れである。原因は、FPCの戻ろうとする力が長年に亘りハンダ部に加わった結果であった。
個体の現役時代からの症状に磁石働かずがあります。トリガーSW導通不良(赤○部)です。シャター基板にカシメで端子が取り付けてありますから持病ですね!補修部品が払底しておりハンダ付けして導通を確保します。
最後の一台が難問でした。保管環境に左右されますが、磁石吸着面の腐食でした。原因を掴むのに苦労しました。
腐食しますと吸着力が弱まります。弱まれば先幕の保持がされませんから速度不良になります。
錆取り剤で錆を浮かし、研磨剤で鏡面仕上げをしました。密着吸着することで磁界が戻り先膜を保持します。
どれ程の保持力かを検証します。起電力の落ちましたボタン電池を探します。
公称1.5Vですね。0.7Vですから働き疲れたボタン電池になります。
磁石のリード線を外し、ボタン電池を直結して保持すればOKとしました。
でも、完全に組み立てるまで不安でした。結果、秒時が変化したのには嬉しかった。
常に原因を探り、脳を活性化するのが若さの秘訣とか。。。(苦笑)
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。