修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2011.07.15
何が起きたのか?ヘリコイドの作動しないレンズを預かりました。
外6観に傷や打痕が見られません。原因は何なのか?分解することにします。
OM系のレンズは接着を多用しておりアルコールを挿して緩むのを待ちます。
社名環が外れれば前枠・クリック環と外れ、前レンズ群を外すことが出来ます。
絞り値環に取り付けられている絞り値作動板は絞り値カム環を動かす役目をしています。
レンズマウントを外します。
1から4の押さえ板を外し、絞り値作動環を外します。4番のネジにはスプリングが掛かっています。
同じように1から4の押さえ板を外し、絞り値連絡環を外しますが、後レンズが取り付いていますので詰めに要領がいりますね!
絞り値作動環は絞り作動環に、絞り値連絡環は絞り値カム環に作用します。
後レンズ群を外し、1から3のネジを外すと絞り機構部が分離できます。
絞り機構部を分離するには絞り作動レバーが邪魔をします。ヘリコイドにある切り掛け(赤点線部)迄移動させて分離します。
絞り機構部とヘリコイド部間にワシャー3ヶ(赤丸部)が入っています。組み立て時に入れ忘れますと絞り機構部が変形して作動に支障を来します。
肝腎なのはヘリコイド作動せずの症状です。直進キーを外せれば進路が開くとおもいます。
けれども外ヘリコイドが邪魔をして直進キーのネジが外せません。
ならば力ずくでとカメラ本体に取り付けて廻したのですが。。。ビクともしないのです。
直進キーか?ヘリコイド環に変形があるのかも知れません。
老いた手首に捻りを加えるのは勧められませんね!
今回は、諦めてお返しすることにしました。
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