修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2011.12.30
ライカ模倣品のMelconは目黒光学の製品であって隠居人初めてお目にかかる民具である。
腑分けに当たって大きな障害は無いものと高をくくりましたのが大間違いでした。
巻上ノブ(赤○部)のセットネジを緩め、スプールを押さえながら反時計方向に回すと分離する。
飾り環を外す。速度ダイアルも3本のセットネジを緩め分離します。
4本のネジを外し、シューを外します。モードダイアルも外します。
巻き戻しノブは(赤○部)のネジを外すと、上に抜け、その下にあるナットを外します。
横にあるネジ(赤矢印)を外すと視度調整レンンズが手前に抜けます。
接眼レンズを外します。
飾り環Aと飾りネジを外します。飾りネジは左右合致調整用の穴を塞ぐネジです。
飾り環Bを外します。外しますと上下合致調整の摺動レンズがあります。
A-Rレバーを外します。モード軸を内側に押し込んで軍艦部の4本のネジを外せば軍艦部が分離します。
軍艦部を外したら、巻上ノブ・速度ダイアルを取り付けておきます。
特に巻上ノブは逆転防止のバネが取り付けられていますから、再取付迄動かさないよう気を付けます。
2本のネジを外し、視野ファインダー筒・合致用ファインダー筒を外します。
視野ファインダー筒を外しますと、対物レンズの内面の清掃が出来る。
距離計の赤点線部にビームスプリッターが収まっています。赤矢印側は蒸着面になりますから拭いてはいけないのです。黄色矢印側は清掃が出来ます。
(1)と(2)のネジを外してもスカートを外す事が出来ません。
どうやら、シンクロソケットを外さなければいけないようです。
どの様に外すか?長考してしまいました。以前、イギリス製の模倣ライカ、リードを思い出したのです。リードはシンクロ端子を外しますとスカートが分離できます。
Melconの仕様は少しばかり違うようです。
裏側を良く観察しますと化粧カバーを止めている2本のネジがありました。
お~っ。シンクロ端子を止めているナットが出てきました。
4本のネジを外すと前板が分離でき、シャター機構部が露出します。
洗浄注油しても低速軸の戻りが不規則なのです。低速軸を外した事で低速歯車の戻りは良いようです。となると、低速軸に問題があるのか?
押さえ板を指の腹でなぞりますと僅かなバリが指先に伝わりました。
オイルストーンでバリを除きます。
動きが良くなりました。
低速歯車と低速軸は、微妙な力関係を保っていますから、僅かな引っかかりが悪さをするようです。
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。