修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2012.01.13
最後の年末行事を控え、返しを仕込みます。
材料は出来あいの辛汁で間に合わせる何処どのお店と違い材料を吟味します。
そば膳と昔仕込本味醂を神保町に位置する1本から購入できる問屋豊島屋さんで求めます。
味醂は量的に余りますので日々の費えに使用する贅沢さです。
何時もは上品な甘さで健康的な甜菜糖を使用するのですが、今回はきび糖にしました。
加えてコクを出すのに八重山黒糖を使います。
味醂360ccを煮切り、きび糖340g・八重山黒糖20gを溶かし、こまめに灰汁を浚います。
そば膳一升を加え加熱していきます。
そば膳を入れましてから沸騰させますと醤油の風味を損ないます。沸騰させてはいけません。温度の見極めは表面の状態で測るのですが、安全の為、湯温計を利用しました。
湯温計が84度を指していますね!85度を超えてはいけません。火を落とし返しの出来上がりです。一週間ほど寝かせ馴染ませます。
返しと馴染む時間を考慮して出汁作りをします。
出汁取りの為にだけ求めました多層作りのMy寸胴鍋。
沸騰した湯に築地鰹節センター原商店で求めました混合節(本枯節・宗田節・鯖節)を入れ沸騰させないよう火を弱めて丁寧に灰汁取りを致します。
昨年、原商店が店仕舞いしたと聞きました。今後は困りますね!
出汁取りの香りが愛犬クイーポの鼻先を擽るのか?足元で尾を振っています。
美味しい匂いが解るのですね!一枚食べさせると、もっと寄こせとおねだりです。
香り良い琥珀の一番だしの出来上がりです。2番出汁も取り料理に流用します。
翌朝は、何時もより一段と美味しい味噌汁でした。
漉し紙でも良いのですが、紙臭さが残りますから布で漉します。
先に寝かせておいた返しと合わせます。合わせ比は、秋の望月合宿を参考に色身で合わせます。ある程度の所で味見をしますね!チョイと甘めの出来上がりです。最終的な比は返し1に対し出汁2.6となりました。
この後、寝かせる事でどう変化してくれるのでしょうか?
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