特集
パリでは不用意に高層建築を建てたりしません。
そのおかげで街並みがきれいなのです。

海外で撮影をするときは、
不用意に人物へレンズを向けてはいけません。
●イルミネーションに浮かび上がる人物も多く撮られていますが、海外では人へ不用意にカメラのレンズを向けると怒られるという話を聞いたことがあります。その点でパリの人たちはいかがですか?

 やはり不用意にレンズを向けると、ひどく怒り出す人がいますね。その辺は日本とは違いますので、もしパリに行かれて撮影されるのでしたら、注意された方がいいと思います。日本人が国内の感覚で撮ろうとすると、思いがけないトラブルに発展することもあるのではないでしょうか。そうしたトラブルは、警察でもなかなか取り合ってくれません。もともと了解も得ないで、勝手にレンズを向ける方に問題があるのですから。
 私も以前、街中で人物の絶好のシャッターチャンスに出会ったことがあったのですが、夢中になっていたもので、うっかりその人物に寄ってしまったのです。すると相手が怒りだし、急に私に飛びついてきて、私のカメラと鞄にしがみついてきました。大変でしたよ。
 海外で、特に人物を撮影する場合は、パリに限らず、自分が今、日本の外にいること、よその国に来ていることを、忘れないようにした方がいいでしょうね。比較的に東南アジアは大丈夫ですけど。
 また人物を被写体としていなくても、パリでは三脚をたてるだけで注意されることがありますので、手早く撮れるように一脚を持っていくとよいと思います。
シャンゼリゼ通りを行く人々。高感度フィルムでイルミネーションの明かりを頼りに撮った。
■カメラ:キヤノンEOS-1V レンズ:200mmF1.8 絞り:f2.8 シャッタースピード:オート フィルム:フジクロームトレビ400 撮影地:パリ、シャンゼリゼ通り
パリのモンマルトルのシルエット。パリは日本と違って高層建築がなく、建物の高さが揃っている。そうした場所では美しい街のシルエットを撮ることができる。
■カメラ:キヤノンEOS-1V レンズ:100-400mm 絞り:f5.6 シャッタースピード:オート AEB露光 フィルム:フジクロームトレビ400 撮影地:パリ
同じくモンマルトルを、もう少し明るいときに遠くからとらえたもの。街並みに凹凸がほとんどないことがおわかりいただけるだろうか。
■カメラ:キヤノンEOS-1V レンズ:100-400mm 絞り:f5.6 シャッタースピード:オート AEB露光 フィルム:フジクロームトレビ400 撮影地:パリ
日本でもあり得ることだが、特に海外では見ず知らずの人を撮影していると、怒られることがある。本人の了承を得てから撮ること。
■カメラ:キヤノンEOS-1N レンズ:200mmF1.8 絞り:f4.0 シャッタースピード:オート フィルム:フジクロームトレビ400 撮影地:パリ
 
 
 
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