特集

■ニューカレドニアの写真展で、
新しい写真の楽しみ方を提案したいのです。
●先生の今後の活動の予定を教えてください。

 2月に「古寺を行く」という週刊誌の別冊として、私が1年がかりで撮影した四国八十八ヶ所が2冊に分けて発行されました。それを今年中に1冊の写真集にまとめる予定でいます。また、「サライ」という雑誌に「中国の世界遺産」という連載をはじめました。空海の求めた精神世界を中国の桃源郷に求めてみようという試みです。これも文章ではなかなか伝えづらいもので、それを私は写真で伝えてみたいのです。ペンタックス645と、フジ617というパノラマカメラを使って撮っています。中国の大きな景色をパノラマを使って表現します。これも来年の春あたりに1冊の写真集としてまとめられればと思っています。
手前から奥までシャープにピントが合った、デジタルならではの描写が気持ちいい。
■カメラ:ミノルタディマージュ7 絞り:f8 シャッタースピード:1/250秒 フィルム感度:ASA100 撮影地:ニューカレドニア
 写真展ではニューカレドニアのデジタルカメラによる写真展を開く予定です。5月に渋谷のパルコで開催する予定ですが、日程は私のホームページで見てください。これはすべてフロンティアで大四つ切りに伸ばしたものを展示します。この写真展では楽しい写真の見せ方も提案したいと思っています。
 
 
 
 「ニライカナイ」の写真展では100年以上の古い古材で額縁を作ってもらい、私自身がラフな感じでペイントを入れたもので写真を飾りました。写真をパネル貼りやアルミの額に入れて飾っている人は多いと思うのですが、私はもう少し面白い見せ方を探っています。もちろん、ゴテゴテと懲りすぎてはいけませんが、ちょっとした工夫を加えた写真の楽しみ方というのもあると思うのです。

今はたくさんの種類の額が市販されていますが、そこにさらに自分のひと工夫を加えてみる。台紙に生地を貼ってテクスチャーを加えてみる。デジタルの場合でしたら、たとえばテクスチャーをスキャナーで取り込んで、写真とテクスチャーを組み合わせてみたりするのも面白いのではないでしょうか。
花爛漫の桜並木。望遠で遠くの景色を引き寄せ、人物を小さく入れてスケール感を出した。
■カメラ:ペンタックス645N レンズ:200mm 絞り:f16AE フィルム:フジクロームプロビア100F 1段増感 撮影地:愛媛県64番札所前神寺
早春の遍路道を急ぐ人々。一心に祈りを捧げ、次の寺へ急ぐ。人物をブラすために、1/15秒位を選んでいる。
■カメラ:ペンタックス645N レンズ:45-85mm ZOOM 絞り:f11AE フィルム:フジクロームプロビア100F 1段増感 撮影地:香川県71番札所弥谷寺
 
 
 
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