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(上)【十和田湖の秋】十和田湖の観湖台からの風景である。岸辺の紅葉と水面との対比が、たまらなく美しい地域である。PLフィルターを使って、湖と葉の表面反射を除去して撮っている。
■カメラ:キヤノンEOS-1 レンズ:EF70-200mm F2.8L シャッタースピード:1/30 AE フィルム:RVP PLフィルター・三脚使用 撮影地:青森県十和田湖 |
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(左)【里の秋】昔、村の人々は一生懸命に干し柿を作った。干し柿は、農家の大切なおやつであった。いまはその柿を食べる人も、作る人も少なくなって田園の脇に残されている風景。
■カメラ:キヤノンEOS-1 レンズ:EF28-70mm F2.8L シャッタースピード:1/60 AE フィルム:RVP PLフィルター・三脚使用 撮影地:福井県越前町 |
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―――応募される方々への作品づくりに対して、アドバイスをいただけたらと思います。
以前にも申し上げていますが、秋というのは紅葉だけではないんです。さまざまな秋の色・形があります。日本人の心の中にある「わび」「さび」というのもあると思いますし、いろいろな切り口があるはずです。
たとえば「歳時記」の中の秋などを参考にされてはいかがでしょうか。そこには、長い歴史を積み重ねてきた日本の伝統や日本人の考え方が読みとれると思います。
昔は季節のイメージを季語に置き換え、俳句や歌などに表現をしてきました。「歳時記」の季語から刺激を受けて、それを写真という表現手法にしてみるのも面白いと思います。今のカメラ技術やフィルム性能があれば、かなり幅広い表現が可能だと思います。そのような発想から作品づくりをおこなえば、昔の人は風景だけでなく、人間の感覚として秋をどのようにとらえられていたのか、ということがわかると思いますし、ひと味違った作品ができるのではないでしょうか。
―――お忙しいところをありがとうございました。 |