種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2011.06.03【Vol.014】
デジタルカメラでは、カメラ内の設定を変えるだけで簡単にカラーとモノクロ写真を撮影できます。
カラーとは違い色が無い分、イメージの高い写真が求められますが、ともにその独特のトーンの愛好者も多いようです。
そのモノクロ写真ですが、もともと色のある景色を撮影した場合、その本来の色の反射率や、明るさによって白と黒の様子が変わってきます。要するに均一にモノクロに表現されるわけではなく、被写体によって、その表現が大きく変化して行くわけです。そんな、被写体の色や空の状態などを意図的に強調して表現するために、モノクロ用のフィルターを使用して撮影します。
モノクロ用フィルターで代表的なものにはY(イエロー)、O、YA(オレンジ)、R(赤)、PO(緑)があります。個別に見ていくと・・・。
Yフィルター | もっともポピュラーなモノクロ用フィルターで、青空の白い雲をより白く、緑の草木を明るく写すことができる。モノクロ用の常用フィルターとして使用されている。 |
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Oフィルター | Yフィルターよりも効果が強く、山や遠景を撮影する場合に鮮やかな表現になる。 |
Rフィルター | もっとも効果が強いフィルター。肉眼で見た以上の強調効果で、コントラストを強く出す場合に使用する。 |
Poフィルター | 赤色域を吸収する効果があり、特にポートレート撮影において、肌の色合いや、唇などの赤い部分を見た目に近く表現できる。 |
このようにフィルターの色によって効果が異なり、被写体によって使い分けて撮影します。以前は、フィルターの種類(色の濃さ)もたくさんあったのですが、最近では上に上げた4種類が主なラインナップとなっているようです。
また、デジタルであればPC上でフィルター操作が出来るので、わざわざレンズの前にフィルターをつけて撮影せずにモノクロのフィルター効果を楽しめます。
以下にフィルター効果の違いを載せておきます。