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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2011.06.24【Vol.017】

動物園にいってみよう

フォトジェニック(写真になりやすい)な被写体として多くの方が撮影されているモノに動物園があると思います。何よりも撮影する目的や対象がはっきりしているので撮影しやすいと考えられますし、もちろん動物が好きという理由も大きいかも知れません。
ともあれ被写体の宝庫である動物園ですが、アフリカのように野生の放し飼いの動物を撮影できるわけではないので、多少のテクニックや知識を備えておくといいでしょう。条件によっては目当ての動物が撮影できないこともありますが、なるべく撮影しやすい動物から狙うのがベストです。

まず用意しておきたい機材です。是非とも備えておきたいのが望遠レンズです。できることなら400mm程度まであると大変便利です。ただ、APS-Cサイズやフォーサーズのカメラを使う場合は、焦点距離がレンズ表記よりも長くなるので、その点便利。せめてレンズキットでも望遠側のズームを持っていってください。三脚に関しては、他の来園者の迷惑になる可能性があるので必ずしも必要とは限りません。動物園によっては広大な面積を持ち、比較的来園者との距離がある場所もあるので、使えると判断できれば持参しておきましょう。

オランウータン

プレーリードッグ

次にPLフィルターです。水にもぐった白熊やペンギンを上から狙うこともできたり、背景の青空をくっきり見せる場合に有効です。また、室内展示のアクリルパネルなどの反射を除去して撮影することもできます。一点注意しないといけないのは、シャッター速度が遅くなります。動きが素早く、読めない動物に対して有効かと疑問も出てきます。そういう意味では諸刃の剣となりかねないアクセサリーです。
以上動物園の撮影で必要と思われる機材を書いてみましたが、それほど特殊な機材が無くても気軽に撮影に挑めるのが動物園の長所でもあるでしょう。

撮影時の設定や注意事項です。まず動物園での撮影で重要なのは、時間帯です。陽の加減によって、動物の毛色が変化します。ライオンの毛が金色に光ったり、フラミンゴの赤色が鮮やかになったりと、同じ動物でも変化をつけて撮影できます。それと、動物園にいる動物すべてを狙おうとせずに2~3種類の動物を決めておいて、徹底的に撮影するといいようです。いろいろと目移りして園内を移動していると、せっかくのチャンスを逃すかもしれません。

トラ

フラミンゴ

カメラの設定で注意したいのはWBとISO感度です。動物は突然走ったり、起き上がったりと動きが読めませんので、シャッター速度には気をつけてください。晴れていてISO100にセットして1/125程度だとブレてしまうのでISOを上げるなどその場でチェックしておいてください。またWBですが、通常オートで大体まかなえますが、太陽光などにセットすることでより動物本来の色が出る場合もあるので、いろいろと変えて撮影しておきましょう。

次に動物園の撮影で一番の問題となるの「柵」や「アクリルパネル」についてです。まずできるだけ柵に近づいて望遠レンズを使いましょう。そうすれば柵を消して撮影できます。柵はその柵の目の大きさに注意します。柵の目が大きければ大きいほど、それを消して動物だけ狙うことができます。柵の目が小さいと、どうしても画面に写りこみやすくなってしまいます。アクリルパネルの反射ですが、PLフィルターを使って消す方法とレンズをパネルにくっつけて撮影する方法があります。そうすればパネルの写り込みを消して撮影できます。

と、簡単に動物園での撮影について書きましたが、動物園によって展示されている動物も異なれば、その展示方法も違います。ご自身がお住まいの近くの動物園に何度も通って撮影してみることが一番大切かもしれません。