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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2012.08.10【Vol.076】

写りこみの話

「光を探してみよう」の回でもお話しましたが、鏡や、ショーウィンドウなどの反射を被写体として捉えるのも写真のバリエーションのひとつです。

ただ、その写りこみ=反射が写真の邪魔をする場合があります。ものが見えるのはすべて光の反射によるものであり写真が写るのももちろん光のおかげということは以前お話しましたが、そのもの(被写体自身)に反射する光のために被写体に色がかぶったように見えることがあります。

とくに水族館や動物園などのアクリルへの写りこみが一般的な例で、撮影したい動物や魚への影響は殆ど無いのですが、その手前にあるアクリルのような反射物に撮影者自身の服の色や周囲の明かりなどが反射して、結果写真に写ってしまいます。また高層タワーなどからガラス越しに夜景を撮影する際にもそういった写りこみが発生してしまいます。そのような場合、ガラスにレンズを密着させて撮影する方法のほかにも、なるべく撮影者自身、白など明るい色の服装を避けるのが無難でしょう。

と、ここまでは屋外での撮影で注意する話ですが、室内における撮影でも写りこみにはぜひとも注意しておきましょう。おしゃれなアクセサリーなどを窓際などで自然光を使って撮影すると素敵なテーブルフォトが完成します。また、白い背景など一緒にちょっとした小物を配置した撮影でも良いでしょう。撮ったその場で画像が確認できるデジタルカメラだからこそ普及した写真のジャンルともいえるのですが、こういった採光にこだわった撮影において注意したいのも色の写りこみです。一瞬見ただけではわかりにくいことではあるのですが、特に被写体がガラスや鏡面を持つものである場合に多く見られます。それらを効果的に組み合せて撮影することももちろん可能ではありますが、まず初めは被写体周辺に色のついたものがないか、撮影者自身の服の色が何色なのかということに気を配ってから撮影に臨んでみましょう。

反射 オレンジ色

反射 白色

反射 オレンジ色

反射 黒色

反射 オレンジ色

反射 水色

反射 オレンジ色

反射 オレンジ色