#『Konica Lexio70 BLACK Edition レビュー!』|フィルムカメラの魅力 国分真央
はじめに
皆様こんにちは!国分です。9月に入ってもなかなか暑い日々が続いていますね…!
今回は昨年の秋頃に購入した全自動・オートフォーカスの「Konica Lexio70」について、撮影を通して良い点や、今回学びを得た点を作例と共に振り返りたいと思います!
Konica Lexio70 BLACK Edition
現在、私の持つコンパクトフィルムカメラで一番小さいのがこの子です。
最初買うつもりはなかったのですが、見た目のフラットなデザイン、ポケットにもスッと入る小ささ、多機能な点とBLACK Editionという響きに負けて購入しました…笑
ブラックボディーが限定で、通常だとシルバーボディーが一般的な色だと思います。
またレンズカバー付きという事もあり、横にスライドをするだけでカメラの電源が付きます。そのためレンズ保護の安心感と、サクサク撮れる即応性が高い点も期待するポイントでした。
そして購入してすぐフィルムを装填し、いざ撮影へ。
気になるところを最初に知る
普段から私は日付つきカメラでも、日付を設定しないポリシーがあるのですが(それは何故なのかいつか追々書けたら…)、完全に設定の事を忘れて撮影をしていました。撮影途中で00/1/1になっている事に気づきオフに…
逆光の写りとしての側面は、ゴースト・フレアは柔らかく好みな予感がしています。
また、順光で撮影した工場現場のテクスチャーを撮った写真は、ピントの曖昧さが少し気になるものの、魅せたい印象は保ってくれていると感じました。
使っている間に色々とこのカメラについて調べたところ、少しピント面の描写がソフトで、シャープな部分が個人的には物足りなく感じました。
昔からKonicaのフィルムカメラは何台か所有していて、カリッとした堅実な映りの印象が強かったので、少し意外な面に驚きつつも、もう少し撮り方の研究も必要かなと思いました。
遠景も少しゆるい感じ
遠景の作例も少し載せさせていただきます。やっぱり私としては少しカリカリ具合が物足りない気がしています。ただ、気にならない方は気にならないのかも。
普段からあまり開放で写真を撮らないので、もしかしたらこのカメラはある意味私らしく撮れないところが“面白い”かもしれないなと、この段階では噛み締めていました。
(ただ、この日が曇りなので天候や時間帯もあるかもしれません。)
あとは、風景の描写を楽しむというよりは日常的なスナップの方が楽しめるカメラかなと感じました。せっかく超コンパクトですし、友達とワイワイ楽しく散歩をしながら撮ったら楽しそう…なんて思います。
ちなみにレンズは28-70mm/F3.4-7.9で約2.5倍ズームです。製造された頃の(2000年)カメラにしては28mmでF3.4は素晴らしいと思います。
また、日付も今回は間違えて設定してしまいましたが、2050年まで付けられるので日付つきで楽しみたい方はまだまだ楽しめそうです!
自分なりの最適解
前述で少し描写がソフトという印象でしたが、フラッシュ機能を使うことと高感度フィルムを使用することでシャープさを補うことができました!
もっと分かりやすく撮った写真は下の作例です。
上記の作例だと、より違いが分かりやすいかなと思います。
水面の飽和したコントラストが、フラッシュ付きだとハッキリしてモデルさんも自然と強調されています。自分の中でシャープさは欲しいので、私の中では結論フラッシュ撮影+高感度フィルムが今の所、最適解だと感じました!
もちろん感度100~400程度のフィルムでも十分楽しめると思いますし、季節や時間帯・被写体など撮るものによって変わるので、これからも少しずつカメラとフィルムの相性、撮影環境の状況を把握しつつ、自分好みの研究もしていきたいと考えるきっかけになりました。
このカメラはまだ金額的にも市場的にも手に入れやすいと思いますし、超小さめ+全自動のフィルムカメラが欲しい方には総じておすすめ出来るカメラだと感じています。
何よりフラッシュ付きで、かつズームも付いているので、オールマイティーに活躍出来るカメラの1つですね。あとは難しい設定等も特にないので、初めてフィルムカメラを使う方にもおすすめ出来そうです。
おわりに
いかがでしたでしょうか。今回はKonica Lexio70の反省点や最適解を見つけるまでの作例紹介となりました。
皆様に少しでもフィルムカメラの魅力が伝わっていれば幸いです。
それではまた!
■写真家:国分真央
1990年 東京都生まれ。映像制作会社や写真事務所を経て独立。2020年に東京都から山梨県に移住する。書籍の表紙や広告写真、CDジャケットなど幅広いジャンルで活躍中。独特な色合いと自然が溶け込むような写真が特徴で、独自の世界観を作り上げる。近年はフィルム写真での撮影にも力を入れ、執筆活動も行っている。