【初心者&購入者必見】使い切りカメラの使用感で簡単に使えるフィルムカメラ「Kodak M38」がおすすめな理由と買った後の使い方
はじめに
フィルムメーカーとしてお馴染みのkodak(コダック)から販売されているM38はプラスチックでできたカラフルなトイカメラです。前モデルのM35と比べるとフラッシュの光量が70%アップしたことで暗い場所での撮影がしやすくなりました。
今回は使い切りカメラとの違いや、写りの特徴、初めての方向けの使い方もご紹介いたします。
M38ってどんなカメラ?
M38は冒頭でもお伝えした通り、有名なフィルムメーカー“kodak”から販売されているフィルムカメラです。本体がプラスチックでできているので非常に軽く、カラフルなデザインが特徴です。約5,000円で購入できるのでフィルムとあわせて購入しても1万円前後と初期費用を抑えられるのも嬉しいですね。
簡単に使えるカメラだとM38と同じくKodakから発売されている『ファンセーバー フラッシュ800』や、富士フイルムから発売されている『写ルンです』などの使い切りカメラがあります。最初からフィルムが入っていて便利ですが、自分が使いたいフィルムが選べず、名前の通り使い切りなので繰り返し使うことができません。
対してM38は使用感が似ていながらも自分の好きな(または気になっている)35mフィルムを使えることや、撮影が終わっても新しいフィルムを購入すれば繰り返し使えるところがファンセーバーとの大きな違いです。
写りの特徴
M38はフィルム交換式のカメラなので、使うフィルムによって色味を変えられるのが最大の魅力です。
レンズはF値が10のプラスチック製なので、ボケ感のある写真を撮影するのは難しいかもしれません。1mから先にピントが合うようになっており、使い切りカメラと同じようにピントを合わせる手順がないため初めての方でも簡単に使えます。
- 作例
写真はM38にkodakのULTRAMAX 400を入れています。カメラのキタムラで現像し、スマートフォン転送で注文しました。スマートフォン転送は高画質スキャンと色調補正「ハイキー」のオプションをつけています。
写る範囲は31mmとやや広めです。イメージとしてはiPhone15の背面カメラで通常時から1.3倍ズームをした時と同じくらいの広さです。
もちろん撮影する場所にもよりますが、風景やスナップも撮影しやすく本体も軽いので旅行にもピッタリ。フィルムならではの「どこか懐かしい感じ」も良いですよね。
歩道橋から見下ろして縦になるよう撮影しました。ピントは手前の車あたりですが、車線の奥にかけての奥行感がしっかりと表現されています。
高いところから撮影する際は本体についているストラップを必ず手首に通し、撮影中の落下を防いでから撮影しましょう!
購入時の注意
M38はフィルムと電池が別売りで販売されています。フィルムは35mmのフィルム(135と書いてあることも)を購入しましょう。
フィルムの感度は日中の明るい場所での撮影であれば200や400、比較的暗い場所や夕方であれば400や800がおすすめです。電池は入れなくても撮影できますが、フラッシュがつかないため必ず買いましょう。単4電池1本だけでOKです!
M38の使い方
それでは、M38の使い方をご紹介します。
初めて使う方は「フィルムを入れる・取り出す」と聞くと心配に感じる方もいらっしゃると思いますが、下の手順を参考にしてやってみましょう!
電池を入れる
本体の底面に電池を入れる場所があります。+と-の向きを間違えないように気を付けましょう。
フィルムを入れる
電池を入れ終えたらフィルムを入れましょう。ミスをしないように落ち着くことがポイントです。
【フィルムの入れ方】
- 1.カメラの横にあるレバーを下げて背面を開ける
- 2.左上の巻き戻しクランクを引き上げる
クランクからつまみの部分を開けると引き出しやすくなります。
- 3.フィルムを入れる
フィルムを入れたら先ほど引き上げた巻き戻しクランクを下げてフィルムを固定します。フィルムを入れる際は上下を間違えないように気を付けましょう。
- 4.フィルムの先端をスプールの爪にかける
フィルムの先端を本体の右側にある棒(スプール)につくぐらいまで出し、スプール下側の突起に噛み合うようフィルムの先端をひっかけます。
右上のギアでフィルムを巻き取るとフィルムが少しずつ送られます。その時にフィルムの上側にもギアがあり、ここもフィルムが爪と噛み合っているか確認しましょう。
噛み合ったら巻き戻しクランクを少しだけ時計回りに回してフィルムのゆるみをなくします。(強く巻くとフィルムが切れる可能性があるため軽くでOK!)
- 5.蓋を閉めてシャッターボタンを押す
蓋を閉めて本体右上のダイヤルを回した後にシャッターボタンを押します。本体の上にあるカウンタ-が1になるまでその作業を繰り返します。ダイヤルを回した時に巻き戻しクランクも一緒に回っていればOK!
撮影が終わってフィルムを巻き戻すまでは裏蓋を絶対に開けないように気を付けましょう。
撮影後のフィルム取り出し方
撮影していてフィルムを巻くためのダイヤルが固くなって回らなければそのフィルムは撮り終わりです。フィルムを現像に出すために取り出しましょう。
フィルムを巻き戻す前に裏蓋を開けてしまうと撮影した写真が消えてしまうので絶対に開けないようしましょう。
巻き戻しクランクを時計回りに回します。ずっと回し、途中から感覚が非常に軽くなれば巻き戻しが完了です。巻き戻しクランクを引き上げた後に裏蓋を開ければ取り出し完了です。
最初は難しいと感じることもありますが何回かやってみると意外に簡単です。この作業は他のマニュアルフィルムカメラで使い方が似ている機種もあるのでマスターしておきましょう。
撮るときのポイント
逆光や暗い時はフラッシュをつけよう!
iPhoneや最新のデジカメでは逆光や周りが暗い時に、被写体が明るくなるよう補正されますが、M38にはそういった補正機能がないため暗いシーンや太陽が正面の逆光の撮影ではフラッシュを必ずつけましょう。
ただし動物園や水族館、電車や車の運転手へ向けてのフラッシュ撮影は危険で禁止されているため、上記の場所含めフラッシュ使用を禁止されている場所ではフラッシュを使わないようにしましょう。
- フラッシュのつけ方
フラッシュは本体の前面にあるスイッチを切り替えるだけでOK!ツマミの隣が雷のようなマークであればフラッシュが光り、雷に斜線が入っているマークはフラッシュが光りません。
指が入らないように気を付けましょう!
覗き穴(ファインダー)は写る範囲は分かるものの、実際にレンズの先が見えるわけではありません。そのためレンズに指がかかっていても気が付かず、写真に指が写りこんでしまうということがあります。
普段から撮影をしている筆者も「指が写らないように」と意識して撮影していたのですが、何枚か指が写りこんでおり驚愕しました。良い写真も失敗写真になってしまうことがあるため気を付けましょう。
おわりに
最近はデジタルカメラの絵作りやレタッチ、スマホアプリでフィルム風に写すことが簡単になりました。もちろん良い写りですがやはり本物の写り方には勝てない部分も多くあります。
枚数が限られているリミット感や撮影後に「どのように写っているのか分からないドキドキ感」はデジタルではなかなか味わえず、筆者もM38を使用してフィルムカメラならではの楽しみをしっかりと得られました。
価格がお手頃でありながら好きなフィルムを使うことができるため、これからフィルムカメラを始めたい方にもおすすめな1台です。M38を使ってみると自分がどのようなカメラが欲しいのかも分かると思います。
例えば「サイズ感はそのままでフィルムを自動で巻き上げて欲しい」であれば、自動巻き上げのコンパクトカメラですし、「ファインダーとレンズに写っている先を同じにしたい」「ボケ味の大きな写真を撮りたい」であれば一眼レフなどが分かります。
また、「価格は抑えたいし、M38から外観をもう少しグレードアップしたものがあれば、、」という方はM38と同じKodakから発売されているi60やULTRA F9がおすすめです。
■ご購入はカメラのキタムラで
Kodak M38は新宿 北村写真機店や、一部のカメラのキタムラ店舗でお取り扱いがございます。自分用としても、誕生日やクリスマスなどのプレゼントとしてもピッタリな1台なので気になる方はぜひお近くのカメラのキタムラまでお尋ねください。
また、フィルムの現像も受付しております。撮影が終わったフィルムはぜひカメラのキタムラへお持ちください。
※ 一部店舗やフィルムの種類によって仕上がりまで数日お時間をいただく場合がございます。