【フィルムカメラ】レトロデザインが魅力のフルオートコンパクトカメラ「MINOLTA PROD-20’s」
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はじめに
今回セレクトしたカメラは、1990年に数量限定(20,000台)で発売された「MINOLTA PROD-20’s」です。レトロなデザインが特徴の全自動コンパクトフイルムカメラで、性能としては一般的な仕様のカメラになっています。特に1920年代をイメージして企画されており「最新機能と20年代の出会い」とカタログに記載されています。
レトロデザインのカメラで簡単に誰でも扱え、気楽にフイルムでの撮影ができる「MINOLTA PROD-20’s」は、発売から30年以上経過していますが、とても魅力的なコンパクトフイルムカメラです。「MINOLTA PROD-20’s」の基本的な性能とその写りを紹介します。
ミノルタ「MINOLTA PROD-20’s」 の魅力とスペック
「MINOLTA PROD-20’s」は、見た目はレトロデザインのユニークなカメラですが、1990年に発売されたカメラなので、ピントはオートフォーカスで簡単に撮影を楽しめるカメラです。初めてフイルムカメラを使ってみたいと思う方にもおすすめできます。
操作性は至ってシンプルで、シャッターを押すだけ。「MINOLTA PROD-20’s」は完全オートなフイルムカメラなので、絞りやシャッターの手動のコントロールは一切できません。フイルム装填も巻き上げ・巻き戻しもオートローディング、それどころかフラッシュの発光に関しても完全オートなので、暗いところでの撮影では勝手にフラッシュも発光します。
「ミノルタMINOLTA PROD-20’s」の基本的なスペックです。
使用フイルム |
35mmフイルム |
画面サイズ |
24mmx36mm |
レンズ |
ミノルタ 35mm F4.5 |
露出 |
プログラムAE / 中央重点外部測光方式 |
フイルム感度 |
自動設定(ISO100または400) |
ピント合わせ |
アクティブ式オートフォーカス |
最短撮影距離 |
0.95m |
ファインダー |
アルバダ式ブライトフレーム付きファインダー |
ファインダー内表示 |
視野枠 / オートフォーカスフレーム / フラッシュ未充電表示(赤ランプ) |
電源 |
CR-P2(6Vパックリチウム電池) |
大きさ / 重量 |
141.5(W)X73.0(H)X49.0(D)mm / 390g(電池別) |
発売年 |
1990年 |
発売時希望小売価格 |
48,000円 |
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「MINOLTA PROD-20’s」は、初めてフイルムカメラを使ってみたい人にも「写ルンです」のような感覚で簡単に使えるフイルムカメラです。カメラ本体が少し大きいのは気になりますが・・・
ミノルタ「MINOLTA PROD-20’s」 で街中スナップ撮影
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FUJIFILM SUPERIA PREMIUM 400 ※フジカラーCDデータ
レトロデザインのお洒落な「MINOLTA PROD-20’s」を持って、蔵造りの町並みなどを散策しながらスナップ撮影をしてみました。カメラのデザインが気になったのか、撮影していると年配の人にも、若い子たちにも声をかけられました。レトロデザインは年齢を問わず注目度は高いようです。
撮影に関しては、特に操作する事が無いためカメラ上部の電源を入れレンズキャップを外して、ファインダーを覗いてシャッターを押すだけ。少し物足りませんが、旅行などで気楽にフイルム撮影を楽しむのは良いかもしれません。
最短撮影距離が0.95mなので、あまり寄ることはできません。その点だけ注意しておけば撮影に失敗することもありません。※「写ルンです」も最短撮影距離が1mほどなのでほぼ同等です。
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FUJIFILM SUPERIA PREMIUM 400 ※フジカラーCDデータ
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FUJIFILM SUPERIA PREMIUM 400 ※フジカラーCDデータ
全自動で簡単なカメラ「MINOLTA PROD-20’s」ですが、撮影していて気になった点がありました。それはフラッシュの自動発光です。「MINOLTA PROD-20’s」は暗いところで撮影すると自動的にフラッシュを発光して撮影に失敗を防いでくれますが、室内で撮影すると大抵フラッシュが発光します。
場所によってはフラッシュの使用禁止の所もあるので、そういった場所での撮影には注意が必要というか、フラッシュの手動コントロールが効かない「MINOLTA PROD-20’s」は使わない方が良いでしょう。
ミノルタ「MINOLTA PROD-20’s」 で国立競技場スタジアムツアー撮影
以前から気になっていた「国立競技場スタジアムツアー」に。国立競技場はイベントなど無い時には、選手ロッカールームや競技トラック、観覧席などを有料で見学できる「国立競技場スタジアムツアー」をやっています。普段入ることのできないエリアなどを見学できるのはとても魅力的です。
またイベント開催時と違って、スタジアムツアー見学者だけなので静かでゆったりとした空間を楽しむことができます。お子さんと一緒に行って、開放されたトラックを走ってみるのもいいかもしれませんね。
「国立競技場スタジアムツアー」の詳細はこちら
https://kokuritu-tours.jp/
「MINOLTA PROD-20’s」の焦点距離は、35mmなので広大な国立競技場の全体を収めることはできませんでした。全体を撮ろうと思うと焦点距離12mm相当や魚眼レンズが必要な感じです。ですが4階の観客席からの景色は壮大です。
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FUJIFILM SUPERIA PREMIUM 400 ※フジカラーCDデータ
国立競技場内の更衣室などがあるバックヤードには、フィールドで競技を争った各国の選手のサインが多数書かれているのを見る事ができます。
またトラックからみたフィールド、観客席は選手になった気分になれ、写真を撮るのを忘れるぐらいその空間を楽しむことができます。
まとめ
ミノルタ「MINOLTA PROD-20’s」は、1920年をイメージした1990年に発売されたカメラです。レトロデザインのカメラは、発売から30年以上経過した今もとても新鮮に目に留まります。
数量限定で発売されたカメラではありますが、発売当時はそれほど人気が出なかったようなので、中古市場でも値段が高騰していません。中古市場では程度によりますが、10,000~20,000円で購入する事ができるようです。「写ルンです」の代わりに、人とは違ったフイルムカメラを持ってみたい方、レトロデザインが気になった方は、ミノルタ「MINOLTA PROD-20’s」を探してみてはどうでしょうか。
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■写真家:坂井田富三
写真小売業会で27年勤務したのち独立しフリーランスカメラマンとして活動中。 撮影ジャンルは、スポーツ・モータースポーツ、ネイチャー・ペット・動物・風景写真を中心に撮影。第48回キヤノンフォトコンテスト スポーツ/モータースポーツ部門で大賞を受賞。
・公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員
・日本風景写真家協会 会員
・NPO法人 フォトカルチャー倶楽部 参事
・一般社団法人 日本フォトコンテスト協会 理事
・一般社団法人 日本写真講師協会 理事
・ソニーαアカデミー講師
・クラブツーリズム写真撮影の旅・ツアー講師