+αの工夫で叶える、ふんわり優しいコスモス写真の撮り方

Yuri
+αの工夫で叶える、ふんわり優しいコスモス写真の撮り方

はじめに

過ごしやすい気候で、絶好の撮影シーズンである秋。代表的な被写体であるコスモスに出会えることを楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。

撮り方によって大きく印象が変わるコスモスは、何度撮りに行っても楽しいもの。

今回は、そんなコスモスをふんわり優しく、印象的に切り取る工夫について紹介したいと思います!

主役となる一輪のお花を探す

Nikon Zf + NIKKOR Z 40mm f/2(SE)
F2.8 1/4000 ISO100

一面に広がるコスモス畑を見て、「どこをどう切り取れば良いのかわからない…」と悩む方が多いのではないでしょうか。構図の考え方は様々ですが、おすすめなのは「主役となるコスモス」を探すこと。

コスモス畑のお花を一輪ずつ見て、こちらを見ていたり、きれいな形をしていたり、「このお花を撮りたい」と思う一輪を見つけたら、そのお花が目立つように構図を調整します。

Nikon Z6II + NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena
F1.8 1/4000 ISO125

また、仲間外れを探してみることもポイント。他のお花より背が高いor低いなど、他と少し位置が違うお花を主役にすると引き立ちやすいです。

「なかなか主役が見つからない」と悩む時は、ファインダーを覗きながら主役を探すと、完成図をイメージしながら考えることができるので、お気に入りの構図が見つかりやすいです。

中望遠単焦点レンズを使ってみる

Nikon Z6II + NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena
F1.8 1/3200 ISO125

コスモス撮影において、印象を大きく変えるレンズ選び。ボケを活かして優しい写真を撮りたい時は、85mm〜135mmの中望遠レンズを使ってみてはいかがでしょうか。レンズの開放絞り値によりますが、望遠寄りのレンズはボケを活かした写真が撮りやすく、主役を目立たせやすいです。

Nikon Z6II + NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena
F1.8 1/5000 ISO125

望遠レンズならではの圧縮効果を活かすことで、密集したコスモス畑を表現できることも、おもしろいポイント。
この写真はNIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plenaで撮影したコスモスですが、柔らかいボケ感と華やかなコスモスの世界が表現できました。

Nikon Z6II + NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena
F1.8 1/4000 ISO125

中望遠レンズはコスモス×ポートレートとの相性も抜群。人物を美しく捉えてくれるかつ、圧縮効果でまるでお花畑の中に立っているような幻想的な写真を残せます。

日の出の時間帯を狙う

Nikon Z6II + NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena
F1.8 1/6400 ISO100

コスモスはどの時間帯に撮影しても素敵ですが、個人的にもっともおすすめなのは、朝の時間。
日の出とともに撮るコスモスは幻想的で、その美しさは格別です。

Nikon Z6II + NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena
F1.8 1/5000 ISO125

柔らかい逆光がコスモスを包み込み、朝露が光に反射してきらめく姿は圧巻。太陽が昇った後も、しばらくは朝特有の優しい空の色を楽しめます。

日の出とともにスタンバイする必要があるため、早起きを億劫に感じてしまうことも多いですが、この時間ならではの美しさは、ぜひ一度目にしていただきたいです。

Nikon Z6II + NIKKOR Z 85mm f/1.8 S
F1.8 1/5000 ISO125

日の出の撮影が難しいという方は、日の入り付近の時間帯でももちろんOK。日が傾き出す時間帯から柔らかい光で撮ることができるため、逆光で撮ることで、ふんわり優しい雰囲気の写真を撮ることができます。

アングルや構図を工夫して、印象的な空とともに

Nikon Zf + NIKKOR Z 40mm f/2(SE)
F4.5 1/2000 ISO100

青空や夕空など、秋の空の色と残すコスモス写真も魅力的。素敵な空とコスモスに出会ったら、ぜひ下からのアングルで撮影してみましょう。

コスモスの高さにもよりますが、しゃがんでローアングルで撮影すると、コスモスと空をダイナミックに切り取れます。この写真はNIKKOR Z 40mm f/2で撮影。35mm~50mmぐらいの標準レンズを選ぶと空と一緒に撮りやすく、コスモスが生き生きとしている様子を残せます。

Nikon Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
F3.2 1/160 ISO100

また、あえてコスモスを副題にして、空をメインに撮影するのもおすすめ。この日は日没後にきれいに出ている月を主役に、コスモスを前ボケに入れることで季節感を表現しました。

日の出や日没前後の優しい空の色をフレームに入れることで、写真全体が柔らかい印象に近づきます。

おわりに

Nikon Zf + NIKKOR Z 40mm f/2(SE)
F2 1/1000 ISO100

コスモスは撮り方次第で印象が大きく変わります。様々な表現がありますが、可憐な魅力を活かした、優しい雰囲気のコスモス撮影にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

撮影する時間帯やレンズの選び方によって多彩な表現を楽しめるので、この秋の参考にしていただけると嬉しいです。

 

 

■モデル:shirai(@si0so

 

■フォトグラファー:Yuri
大阪府在住。「ふんわりかわいい写真」をテーマに、旅先の魅力やカメラの楽しみ方を発信。観光プロモーションに関する撮影をはじめ、家族写真/ウエディング等の出張撮影や、書籍・広告の撮影、写真セミナー講師、記事執筆など、幅広く活動中。

 

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