ニコン Z 30レビュー ~ Vlog撮影するならこれでしょ! ~|動画クリエイター DAIGEN

だいげん
ニコン Z 30レビュー ~ Vlog撮影するならこれでしょ! ~|動画クリエイター DAIGEN

はじめに

Nikon Z 30で撮影した動画作品

Z 30で撮影した作例はご覧になりましたか?
今回の作例は全てNikon Z 30とS-LineのZレンズで撮影しました。
ついにNikonから動画を意識したカメラが発売となりますね!
Z 30はエントランスモデルでありながら、写真も動画もハイクオリティな写りでびっくりしちゃう!そんなカメラです!

Z 30のスペック

まずはZ 30のスペックからご紹介します。
・イメージセンサー:APS-Cサイズ/DXフォーマット
・画素数:2088万画素
・動画性能:4K UHD 30p , 25p , 24p / FHD 120p , 100p , 60p , 50p , 30p , 25p , 24p
・最大撮影時間:125分
・本体重量:350g(バッテリーおよびメモリーカードを含まない、本体のみ)
・AF性能:動画撮影時の人物・動物瞳AF搭載

動画性能は4Kでは30pまでとなりますがクロップされることなく撮影できますので、広角での撮影にも向いています。

4Kでのスローモーション表現はできませんが、FHDであれば120pで撮影できますので最大5倍のスローモーション表現を楽しむことができます!

最大撮影時間は125分と長く、YouTubeの収録はもちろん、セミナー撮影などの長回しが必要な場面でも使用できます。ただし、熱停止やバッテリーの劣化などで最大撮影時間が短くなってしまう可能性はありますので注意が必要です。

モニターはバリアングル式液晶モニターですし、本体重量は350gと軽いのでVlog用途にも活躍してくれること間違いなしです!

Z 30に搭載されていないもの
・電子ビューファインダー
・内蔵フラッシュ
・ダブルスロット
・ボディ内手ぶれ補正(電子手ぶれ補正は搭載)
・ヘッドホン端子

軽量・コンパクト化やコストダウンのためにはこれらが搭載されていないのは仕方がないところかなと思います。製品のコンセプトから考えると搭載されていなくても問題のない機能かなと思います。

例えばスマホユーザーがZ 30を購入すると考えると電子ビューファインダーを覗いて撮影するとは考えられませんし、Vlog撮影時に音声をモニターしながら撮影することはほぼないのでヘッドホン端子もなくても良いのかなと思います。ターゲットのニーズを考えて、必要な機能と必要ではない機能を選んで開発してくれたカメラだなという印象です!

使ってみた感想

今回、先行で1ヶ月ほど使わせていただきました。
作例では息子2人と、パラグライダーを体験して、BBQをしてきました。
このアクティブな1日を撮影してみて感じたのは、まずグリップ感がとても良かったということです。
握り心地が良いので長時間撮影していても疲れにくいですし、足場の悪いシーン(パラグライダー)でもカメラを落とす心配もなくしっかりと撮影できました。カメラ自体がとても小さくて軽いので、遊びまわる日のVlogでも、カメラを取り出す手間が面倒で良いシーンが撮れていなかった!なんてことも少なくなるんじゃないかなと思います。

作品などをしっかりと撮りたい時はZ 6IIやZ 9を使用し、気軽に撮りたい時はZ 30、おしゃれに持ち出したい時はZ fcなどとラインナップが充実しているのもZの魅力ですよね。

手ぶれ補正に関してはボディ内手ぶれ補正は搭載されていませんが、電子手ぶれ補正が搭載されています。今回の作例ではほとんどのシーンで電子手ぶれ補正をオンにして撮影していました。完全に手ブレを抑えることは難しいので、撮影時からなるべく手ブレしないように注意して撮影しました。特に焦点距離の長いレンズを使用する際には手ブレに気をつけて撮影することをおすすめします!

ボタン配置も考えられていて、ほとんどが右手だけで完結できるような配置になっていて使いやすかったです。カスタマイズ性もよく、iメニューもカスタマイズしましたし、Fn1には格子線表示切り替えを割り当て、Fn2にはAF/MF切り替えを割り当てました。

上部のダイヤルにU1、U2、U3とあるのですがここは好みの設定を割り当てることができます。私はU1に4K 30p AF、U2に4K 30p MF、U3にFHD 120p AFを割り当てていました。これは妻にカメラを渡して撮影してもらう場面を想定した設定です。ダイヤルをカチッと回して「これでREC押して!」と伝えるだけで撮影が開始できるのは本当に楽でした!

作例の中で写真をいくつか撮影しました。写真と動画はレバー一つでシームレスに切り替えができるので設定を変える手間なく撮影ができるのも嬉しかったです。

写真と動画をレバーで切り替え
■撮影機材:Nikon Z 30 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
■撮影環境:f/5 1/100秒 ISO800
■撮影機材:Nikon Z 30 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
■撮影環境:f/3.5 1/320秒 ISO200
■撮影機材:Nikon Z 30 + NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
■撮影環境:f/2.5 1/100秒 ISO100

カメラの前面にはRECを開始すると赤く光るRECランプが搭載されていますので、自撮りをしている時でも逆レックすることなく撮影することができます。

クリエイティブピクチャーコントロール

クリエイティブピクチャーコントロールとは色合いや階調、彩度などを細やかに作りこんだ多彩な効果により、さまざまな雰囲気を表現して撮影できます。画像上のスライダーを動かすと、それぞれの効果を試せます。

クリエイティブピクチャーコントロールのサンプル映像

NikonのHPよりZ 30にはクリエイティブピクチャーコントロールと呼ばれる20種類のフィルターのような機能が搭載されています。クリエイティブピクチャーコントロールを使うだけで雰囲気の全く違った撮影ができますのでInstagramやTikTokなどに掲載するおしゃれな雰囲気の動画が簡単に撮れます。フィルターの強さも調整できるので好みの雰囲気を探してみるのも面白いですよ!

使用したレンズ

今回の作例では3本のレンズを使用しました。

NIKKOR Z 20mm f/1.8 S

比較的広角に撮れるレンズで、室内での撮影に使うことが多かったです。開放f1.8と明るいので暗いシーンでもISO感度を上げることなく使用できたのが良かったです。

NIKKOR Z 20mm f/1.8 Sで撮影したサンプル映像

NIKKOR Z 35mm f/1.8 S

35mm換算で52mmぐらいの画角になりますのでナチュラルな表現をしたい時に使用しました。子供が遊んでいるシーンはこのレンズが使いやすかったです。

NIKKOR Z 35mm f/1.8 Sで撮影したサンプル映像

NIKKOR Z 50mm f/1.8 S

今回使用したレンズで、最も画角の狭いレンズでした。50mm f/1.8は大きくてナチュラルなボケ感が魅力的で、他のレンズと全く違った表現になるので子供の表情をしっかりとみせたい時に活躍しました。

■撮影機材:Nikon Z 30 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
■撮影環境:f/3.2 1/250秒 ISO400
■撮影機材:Nikon Z 30 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
■撮影環境:f/3.5 1/200秒 ISO250
■撮影機材:Nikon Z 30 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
■撮影環境:f/5 1/100秒 ISO800

とは言っても今回はVlogでしたし限られた時間の中での撮影だったので、全てが意図したレンズで撮影できたわけではありませんでしたが、Zレンズの中でも比較的小さいレンズもあるのでZ 30との組み合わせに最適だなと感じました!

アクセサリー類

トライポッドグリップ

三脚にも自撮り棒にもなるアイテムです。リモコンも搭載されているので遠隔でRECできたりと、これ一つあるだけでかなり撮影が楽になります。

トライポッドグリップ

ウインドマフ

風切り音を防止してくれるアイテムです。今回の作例撮影時にはあまり活躍しませんでしたが(パラグライダーなのにほとんど風が吹いてませんでした泣)、ウインドマフがあれば風の強い場所でも安心して撮影ができます。

まとめ

Z 30は動画ユーザーフレンドリーなカメラだなと思いました。サイズ感、色味、持ち心地、どれをとっても不満のないカメラです。スマートフォンで手軽に撮影するのとは別に、Z 30を使って綺麗でボケ感のある映像で思い出を残してみると、何年後かに観返した時にきっと鮮明にこの日のことを思い出せると思います。
Z 30で二度とないこの瞬間を記録してみてはいかがですか?

■動画クリエイター:だいげん
日本一映像を楽しむビデオグラファー。家族に人生を楽しんでいる姿を見せたくて9年間務めた製薬会社を退社し動画制作の道へ!1985年生まれ、5歳と3歳の2児の父。趣味は漫画、料理、映像製作。北海道出身、大阪在住。

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