やばっ!パナソニックの超広角マクロが面白い!|LUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACROで動画撮影

エマーク
やばっ!パナソニックの超広角マクロが面白い!|LUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACROで動画撮影

はじめに

LUMIX Sシリーズでこれまでに発売されている超広角レンズはLUMIX S PRO 16-35mm F4とLUMIX S 18mm F1.8の2本。これに新しくLUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACROが仲間入りする(2023年3月16日発売予定)。もともと超広角レンズが大好物な筆者は一足先にレンタルすることに成功!1ヶ月ほど使い作例も撮影してきたので、動画性能にフォーカスしてレビューさせていただく。

このレンズの魅力を一言で言い表すと「面白い」である。その意味はこの後しっかり説明していくが、これまで発売されている2本の超広角レンズとは一味も二味も違う個性的なレンズとなっている。

レンズスペック

まずは、レンズのスペックから見ていこう。

概要

超広角14mmから広角28mmまで撮影できるいわゆる超広角ズームレンズ。LUMIX S PRO 16-35mm F4やLUMIX S 18mm F1.8と比較しても映像制作における解像感という意味では大きな違いはなさそうだ。明るさはF4-F5.6とそこまで明るくはないものの、よほど暗いシーンでない限り常用できそうだ。

外観

レンズの重さだが、LUMIX F1.8シリーズとほぼ同等の約345gと、非常に軽量・コンパクトとなっているため気軽に持ち出しやすい。さらに防塵・防滴・耐低温性能となっているため、雪山や寒冷地等の過酷な環境下でも利用できる。

また、超広角レンズながらフィルターの装着が可能となっている(フィルター径:77mm)。映像制作において、NDフィルターを装着できることは非常にありがたい。

マクロ性能

このレンズの1番の特徴は超広角レンズでありながらマクロレンズでもある点。筆者の知る限り超広角マクロというレンズをあまり聞いたことがない。LUMIXお得意の他にない面白いレンズとなっている。

最短撮影距離(センサーから被写体までの距離)が15cmとなっているため、被写体にフードがぶつかるまで寄ることができる。最大撮影倍率は0.5倍のハーフマクロ。F4-5.6でありながら寄れるため、背景をいかした美しいボケ感も演出できる。

作例紹介

まずはLUMIX S5IIと14-28mm F4-5.6 MACROを使って撮影した作例を見ていただきたい。後述する様々な表現を詰め込んでみた。


■撮影機材:パナソニック LUMIX S5II + LUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACRO
■撮影環境:C4K 30p or 60p 422 10bit V-Log / F値:F8 SS:1/100 / NDフィルター使用

工夫次第で様々な表現が可能

ここからは作例紹介で見ていただいた動画に詰め込んだ14-28mm F4-5.6 MACROの映像表現について具体的に紹介しよう。

ダイナミックな映像表現

超広角レンズならではのダイナミックな映像表現が可能。大きな被写体を下からなめるように撮影するとパースがつき、より大きくダイナミックに撮影することができる。五重塔から雪が落ちてくるシーンではカメラをかまえ、雪が落ちるその時まで待ち続けて撮影した。

■撮影機材:パナソニック LUMIX S5II + LUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACRO

ぐっと寄って神秘的に

被写体を大きく見せながらも背景を映す、超広角マクロレンズならではの撮影が面白い。やはりマクロレンズと言えば被写体を際立たせた撮影が魅力だろう。被写体を大きく映しながらも背景を美しくぼかして撮影すると、なんとも神秘的な表現となる。

■撮影機材:パナソニック LUMIX S5II + LUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACRO

ぐっと寄って動きを加える

被写体を大きく際立たせながらも動きを付けると更に面白い表現となる。被写体にぐっと寄ってフォーカスを合わせて固定し、被写体に沿ってカメラを動かすと、被写体の上を走っているかのような絵が撮れる。14-28mm F4-5.6 MACROのマクロ性能とS5IIの手ブレ補正をいかした表現だ。

■撮影機材:パナソニック LUMIX S5II + LUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACRO

スピード感をいかした表現

ジンバルに超広角レンズをつけたカメラを載せて撮影すると、周辺が高速に流れ、スピード感のある映像表現ができる。今回の撮影では比較的抜けの良い広いシーンを中心に撮影したが、狭い路地等で撮影すると周辺の流れが強調され更にスピード感が出る。

■撮影機材:パナソニック LUMIX S5II + LUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACRO

ドリーズームで不思議な表現

14-28mm F4-5.6 MACROの超広角マクロ性能とS5IIの像面位相差AFを活かした撮影にも挑戦してみた。なかなか難しい撮影ではあるが、カメラと被写体との距離を離しつつズームインすると背景だけが変化する不思議な絵が撮影できる。飛び道具的に使ってみるのも面白いだろう。

■撮影機材:パナソニック LUMIX S5II + LUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACRO

VLog撮影にもオススメ

14-28mm F4-5.6 MACROは昨今流行りの自撮りVlog撮影にも気軽に使える1本となっている。筆者が思う自撮りをする際に便利な焦点距離は20mm付近。S5IIのキットレンズとしてLUMIX S 20-60mm F3.5-5.6という素晴らしいレンズが同梱されているのでコレを使うのもよいのだが、S5IIは4K 60p撮影時にAPS-Cクロップされてしまうという仕様になっているため、20mmで撮影した場合30mm相当となり、自撮り撮影では画角が狭いと感じる方もいるかもしれない。一方14-28mm F4-5.6 MACROの広角端は14mm。APS-Cクロップされても21mmとなり4K 60p撮影もしやすいのだ。

また超広角では珍しくフィルターも付けられる。背景ボケをいかしたVlog撮影ではNDフィルターが欠かせないため、フィルターが付けられるのもVlog撮影にオススメしたい理由だ。

■撮影機材:パナソニック LUMIX S5II + LUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACRO

最後に

さて1ヶ月ほど使わせていただいた14-28mm F4-5.6 MACROだが、筆者は迷わず購入させていただく。LUMIXのネイティブレンズで最も広角かつマクロ性能がついてくる。また、ボディもコンパクトでフィルターも付けることができるこのレンズは映像制作において様々なシーンで活用できることは間違いない。価格も10万円前後と購入ハードルも低く、間違いなくオススメできる1本だ。

 

■執筆者:エマーク
広告代理店にて主にプロモーション業務に従事後、フリーランスとしてプロモーション、デザイン業務に携わる。現在はマルチクリエイターとして映像制作、株式会社TOMODY COOとしてオンラインLive配信サービス「WRIDGE」の開発・運営をおこなう。

 

 

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