RICOH GR III レビュー|まるで作品?なんでも撮ってみたくなる魅力的なカメラ

ShaSha編集部

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<この記事の目次>

  1. はじめに
  2. ポケットの中にだって入る。小型・軽量でかけがえのない日常を切り抜く
  3. さすが究極のスナップシューター!起動速度が抜群に速い!
  4. 28mmのGRレンズ
  5. 「もっと近くに寄りたい・・・」を叶えるマクロモード
  6. 広角レンズですがボケ感もしっかりだせます
  7. ありがとう。手振れ補正
  8. 撮影後記

はじめに

 2018年9月、ニコンやキヤノンが初となるフルサイズミラーレスカメラを発表し、カメラ業界がお祭りのような熱がある中、リコーからも新しいカメラが発表されました。
 名前は「GRIII」。初めてのフルサイズミラーレスカメラではなく、代々受け継がれている“コンデジ”です。安いと思われがちなコンデジの市場において、比較的良いお値段に感じる方もいるかもしれない高級なコンデジです。
 「さぞいいカメラなんだろうな」と思いポケットの中へ入れ、いざ街へ出かけました。

ポケットの中にだって入る。小型・軽量でかけがえのない日常を切り抜く

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 GRIIIのサイズは、幅109.4mm×高さ61.9mm×厚みが33.2mmです。
 幅はトランプと同じくらいでAPS-Cサイズのセンサーが入っているとは思えないほど、コンパクトなボディだと思います。重量も257g(バッテリーやSDカード含め※)と軽量で持ち運びが全く苦に感じませんでした。(なんならバッグに入っているかわからないレベルかもしれません)
 バッグやポケットに忍ばせて、何気ない日常のワンシーンを切り取る「GRのある生活」。良いと思いませんか。

さすが究極のスナップシューター!起動速度が抜群に速い!

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■1/1000秒 F2.8 ISO400
使用したイメージコントロール:レトロ

 前モデルのGRIIは起動時間が約1秒。
 これでも速いですが、GRIIIはGRIIを超える約0.8秒ととても速いです。起動時間が速いと撮影のテンポが良くなるので、ストレスなく楽しく撮影ができました。
 特にスナップ撮影の場合は周りに人がいることもあり、同じ位置でずっと撮影すると迷惑をかけてしまうこともあります。日々の生活の中で「良いな」と思ったらすぐ撮れる。これが“究極のスナップシューター”である証明だと思いました。

28mmのGRレンズ

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■1/640秒 F2.8 ISO400
使用したイメージコントロール:ブリーチバイパス

 GRIIIのレンズは18mm(35mm換算約28mm)の単焦点レンズが搭載されています。
 少し広角気味な焦点距離で「距離感はどうだろう?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は割と身近な焦点距離なんです。
 機種によって異なりますが、スマートフォンに搭載されているレンズが約28mmと言われています。少し親近感湧きませんか?
 少し拡大したい場面もあると思います。GRIIIにはクロップモードが搭載されています。使用することで35mm、50mm相当にクロップできます。(結構便利でした)

「もっと近くに寄りたい・・・」を叶えるマクロモード

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■1/2500秒 F2.8 ISO400
使用したイメージコントロール:ビビッド

 GRIIIに搭載された「マクロモード」はレンズの先端より6cmまで寄れるようになり、これは前モデルのGRIIに「マクロコンバージョンレンズGM-1」をつけた時とほぼ同じ撮影倍率。
 ボタンワンタッチで切り替えできるため、荷物を減らせられ簡単に撮影できる・・と、うまいこと尽くしです。
 ディスプレイにはタッチパネルを搭載し、被写体の部分を触るとピントが合う(シャッターを切ることも可能)ので、ピント合わせ・撮影がしやすくなりました。

広角レンズですがボケ感もしっかり出せます

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■1/320秒 F2.8 ISO400
使用したイメージコントロール:ビビッド

 28mmと広角レンズを搭載しているGRIIIですが、撮影してみるとボケ感のある撮影もしっかりできます。
 しかもただボケる描写ではなくピント面から外れるとなだらかにボケて奥行き感があり、肉眼で見ているような立体感のある描写に感じました。

ありがとう。手振れ補正

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■1/1250秒 F2.8 ISO400
使用したイメージコントロール:スタンダード

 GRIIIにはこれまでなかったボディ内手振れ補正(3軸約4段分※)が搭載されました。
 35mmフルサイズ換算約28mm相当※と広角なレンズなので、比較的手振れしにくいとは思うのですが、片手で気軽に撮影することもあるスナップ撮影において、手振れ補正はかなり助かりました。

※メーカー公式HPより引用

撮影後記

 他のメーカーから発売されたF値の小さいズームを搭載したプレミアムコンパクトや、フルサイズミラーレスなど流行に流されることなく、伝統をしっかり守ったGR。前モデルのGRIIから4年が経って大きな進化を遂げていました。

 一眼レフのようにヌケの良いファインダーや、大きく心地よいシャッター音があるわけではない。ミラーレス一眼のように便利な電子ビューファインダーはなく、レンズ交換はできない。高倍率ズームタイプが多いコンパクトカメラの分類だが単焦点レンズを搭載している。

 一見どこにも当てはまっていないため、使い勝手はどうなの?と思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
ですがいざ撮ってみると起動が速いことや、持ち運ぶことに抵抗を感じさせないコンパクトなボディ。テーブルフォトも花も撮れるマクロ機能。仕上がる描写は味があり、特にシャドー部の階調は美しい。
 持ち運ぶ頻度が多かっただけに想いがたくさんあります。ただ一言でいうならば、“GRIIIは最高のスナップシューター”です。

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