シグマ 24mm F2 DG DN Contemporary レビュー|旅の記録に欠かせない一本
はじめに
こんにちは、FPS24です。2021年9月24日、シグマのIシリーズに新たな2本のレンズが追加されました。「24mm F2 DG DN | Contemporary」と「90mm F2.8 DG DN | Contemporary」です。
24mmのレンズは、既に発売中の「24mm F3.5 DG DN | Contemporary」と合わせて、Iシリーズとしては2本目のラインナップとなります。開放絞り値がF2となったことで暗い環境でも明るく撮影できるようになり、映像においても写真においても、作品の可能性を大きく広げてくれます。
特にVlogや旅行の動画を撮っている私たちにとって、被写体と周りの風景を広く映すことができる焦点距離24mmと、夜間の光が少ない時にも美しく映像に残すことができる開放絞り値F2の組み合わせは、非常に魅力的です。今回は、そんな「24mm F2 DG DN | Contemporary」の魅力をご紹介します。
焦点距離24mm
24mmという焦点距離は、皆さんも馴染みの深い焦点距離なのではないでしょうか。私たちも旅行やお出かけの際は「14-24mm F2.8 DG DN | Art」という広角ズームレンズを常用していたこともあり、瞬時にイメージしやすい画角でもあります。さらに「24-70mm F2.8 DG DN | Art」でも、広角端の24mmはよく使う焦点距離でありました。
そしてIシリーズの単焦点レンズ「24mm F3.5 DG DN | Contemporary」は、コンパクトなサイズ感が非常に人気のレンズです。様々なコンセプトで同じ24mmという焦点距離で撮影できるレンズがあるからこそ、その人気と馴染みやすさが伺えます。
質感にこだわった外観
「24mm F2 DG DN | Contemporary」はシグマIシリーズのレンズの一つです。“プレミアムコンパクトプライム” というコンセプトでお馴染みのIシリーズとして、光学性能はもちろん外観にもこだわって作られた仕上がりは、Iシリーズならではです。
Iシリーズのレンズでは定番となった、縦型のフォーカスモード切換えスイッチや絞りリングがあります。レンズ側で絞りを操作できるのはとにかく便利で重宝します。
Iシリーズとして欠かせないものの一つとなった、マグネット式メタルキャップも付属しています。装着することでレンズの存在感が一段と増します。個人的に、金属削り出しのレンズボディが纏う重厚感がとても気に入っています。並べて見るからこそ感じる統一感は、コレクション欲がより一層と高まります。
光学性能についても申し分ありません。広角レンズならではの広々とした画角を活かしつつ、細部まで繊細に映しだすことができます。特に今回の「24mm F2 DG DN | Contemporary」では、開放F2での撮影が可能となりました。明かりが少ない暗がりの中でも安心して撮影に臨んでいけます。
映像を撮る際にもF2という開放絞り値を使って感度を上げすぎずに撮影することができるので、非常に役立っています。また、24mmという広角域でもボケを活かした写真や映像を撮ることができます。
「24mm F2 DG DN | Contemporary」と歩いた風景
まずはSIGMA fpと「24mm F2 DG DN | Contemporary」で撮影した動画です。夕暮れ時の多摩川周辺を中心に、これまでこのレンズで撮影してきた印象的なシーンをまとめてみました。
コンパクトなレンズなので、「良い夕焼けになりそうだ」と思えばすぐに持って行けますし、カバンに忍ばせておいても負担にはなりません。もちろんジンバルにも載せやすく、取り回しにも余裕があるので安心感があります。
続いてSIGMA fpに「24mm F2 DG DN | Contemporary」を組み合わせて撮影した写真です。24mmの焦点距離で切り取られる景色は実際に目で見るよりもダイナミックで、広々としています。一瞬を切り取る写真だからこそ、映像では味わえない、空間の奥ゆかしさを感じました。
こちらはSIGMA fpに搭載されているアスペクト比7:6で撮影しました。木々に囲まれながらひっそりと佇む建築物。周りに高く生えた木と、根っこや石階段に張り付く苔を見ると、時間の流れを感じます。
手水舎にあった龍です。塗装の剥がれた部分や鱗模様、角の質感を精細に描写しています。お社と生い茂る森も背景にあるので、神社全体の厳かな雰囲気も同時に撮影することができました。
24mmの焦点距離では、背景も含めることで広がりのある写真を残しておけます。知らない場所に行ったときに感じる高揚感を、改めて写真を見ることで思い出します。
朝の陽の光がそっと下駄を照らしていました。暗い屋内でしたが、見事に光と影の濃淡を描写しています。特に地面の冷たいザラザラとした質感がよく伝わってきて、下駄で歩いたときの音が聞こえてくるようです。明かりが少なくてもノイズを抑えて撮影できるのは、このレンズの強みです。
早朝でまだ暗い道すがらでも、細部までくっきりと写し出してくれます。箒の毛を一本一本見ていて驚かされました。ブラシの取っ手のサビや木の板の質感も美しいです。
散歩をしながらスナップのように撮り歩いていたのですが、被写体との距離が近くても広く撮影できるのは広角レンズならではのメリットだと思いました。
レンズの外観も見ていて気持ちよく、質感が非常に高いので、お散歩など日常で使う際にもファッションアイテムのように気兼ねなく持ち歩けます。
こちらもお散歩中の一枚。夏も後半に差し掛かっていましたが、アサガオが美しく咲いていました。開放F2のボケを活かしたクローズアップ撮影が楽しいです。絞り開放での撮影ですが、よく見ると草や茎の小さな産毛まで見て取ることができます。
こちらはSIGMA fpに搭載されているアスペクト比7:6で撮影しました。「24mm F2 DG DN | Contemporary」の最短撮影距離は24.5cmです。焦点距離24mmと相まって、テーブルフォトもそつなくこなします。開放F2での滑らかなボケが被写体をより際立たせています。
こちらはSIGMA fpに搭載されているアスペクト比21:9で撮影しました。映画のような横長の比率と「24mm F2 DG DN | Contemporary」との組み合わせで、ますます広がりのある写真になったのではないでしょうか。
広角レンズならではのダイナミックな空模様と風景を撮ることが出来ました。旅先で出会った風景を印象的に残すことができるのが、使っていて何よりも素晴らしいポイントだと実感しました。
おわりに
「24mm F2 DG DN | Contemporary」のビルドクオリティ、解像力やボケ味は非常に高いレベルでまとまっています。そしてそれらの性能が、僅か365gのコンパクトなレンズボディに詰まっています。
「作品の質を今より一歩進めたい」「小さいけれども品位あるレンズが欲しい」といった方には、広角単焦点レンズとして間違いない選択肢だと思います。
2021年9月24日に同時発売された「24mm F2 DG DN | Contemporary」と「90mm F2.8 DG DN | Contemporary」は、FPS24のYouTubeチャンネルでも先行でレビューさせていただいております。映像に焦点をあててご紹介しておりますので、ご興味をお持ちの方はぜひこちらもご覧ください!
■執筆者:FPS24
2019年12⽉からスタートした、2⼈組の映像ユニット。「SIGMA fp」「SIGMA fp L」を使⽤して旅⾏やVlogの動画を撮影しYouTubeで配信している。
「24mm F2 DG DN | Contemporary」はこちらの記事でも紹介中
■シグマ 24mm F2 DG DN Contemporary レビュー|Iシリーズ2本目の明るい24mm登場!
https://www.kitamura.jp/shasha/sigma/24mm-f2-dg-dn-contemporary-%e3%82%bd%e3%83%8b%e3%83%bce%e7%94%a8-2-2-20210921/