ソニー α7C|世界最小・最軽量 フルサイズのミラーレスカメラが登場!
はじめに
2020年9月15日にソニーから世界最小・最軽量※フルサイズのミラーレスカメラα7Cが正式発表されました。α7Cは新コンセプトのカメラになっており「C」は「Compact」を意味するそうで、α7IIIとほぼ同等の撮影性能になっている一方、サイズ感はAPSCセンサーを搭載するα6600と同程度と非常に軽くて小さいカメラになっています。今まで大きく重たいのでフルサイズへの乗り換えを、ためらっていたAPSCユーザーにとって魅力的なカメラとなり、スマホで撮影されSNSを使ってシェアする中で、より高画質な画を求めるユーザーにとっては、APSCサイズを飛び越えて、フルサイズのカメラにチャレンジし易くなったのではないでしょうか。
ソニーストア銀座ではα7Cの先行展示が開始されましたので早速実機を触ってきました。本日は初日ということもあり、沢山のお客様がα7Cを体験され大賑わいでした。
※世界最小・最軽量:光学式ボディ内手ブレ補正機構搭載のフルサイズセンサー搭載デジタル一眼カメラとして。2020年9月時点。ソニー調べ
外観と操作性について
今回小型化の為にボディー内手ブレ補正機構やシャッターユニットを新開発した他、ソニーでは初めてとなるモノコック構造を採用し、トップカバーやフロントカバー、リアカバーにはマグネシウム合金を使用し耐久性も確保しています。
カラーはブラックとシルバーの2色あり、今回同時発表された軽くて小さい標準ズームレンズとのキット組も用意されています。
α7IIIはファインダーが光軸上となる真ん中にあり、軍艦部が盛り上がっている。一方α7Cはファインダーが左肩にあり、軍艦部はフラットになっています。
α7Cはα7IIIの重量比78%、体積比81%となり、とても小さく軽くなっている事が分かります。
・α7C :約124.0×71.1×53.5mm、約509g
・α7III :約126.9×95.6×62.7mm、約650g
※外寸は横×高さ×奥行(グリップからモニターまで)、質量(バッテリーとメモリカードを含む)
フォーカスを合わせる際に搭載されていたジョイスティックが省力されています。ただ液晶モニターのタッチ操作を使えば、ファインダーを覗きながらジョイスティックのようにスムーズなフォーカス移動や狙った被写体へ瞬時にピントを合わせられる事ができます。
ファインダーのドット数はα7III同様で、倍率はα7Cの方が少し小さくなっており、α7Cにはファインダーフレームレートの選択(60fps/120fps)が可能になっています。
・α7C :約256万ドット、約0.59倍
・α7III:約256万ドット、約0.78倍
α7シリーズでは先日発表されたα7SIIIに続いて2台目となるバリアングル液晶モニターを採用。
撮影がより自由になり、自撮りでの撮影や縦位置でのローアングル撮影が容易になります。
カスタムボタンのC1のあった位置に録画開始ボタンが配置されています。人差し指で回すダイヤルやカスタムボタンは省略されシンプルな操作性になっています。グリップはα7IIIの方が深くなっています。
SDメモリカード(UHS-I/II対応)のシングルスロットと、HDMIマイクロ端子 (タイプD)、USB Type-C、ヘッドホン出力、マイク入力が配置されている。
バッテリーはα7IIIと同様の「NP-FZ100」を使用していますが、撮影枚数、動画記録時間は大幅に向上しています。
・静止画撮影可能枚数:ファインダー使用時約680枚、液晶モニター使用時約740枚
・連続動画撮影時:ファインダー使用時約220分、液晶モニター使用時約215分
α7CはAPSCのセンサーを持つα6600と比較すると、重量比101%、体積比110%となり、ほぼ同程度のサイズ感であることが分かります。
α7C :約124.0×71.1×53.5mm、約509g
α6600 :約120.0×66.9×59.0mm、約503g
※外寸は横×高さ×奥行(グリップからモニターまで)、質量(バッテリーとメモリカードを含む)
AF/高速連写性能
AF/AE追従10コマ/秒の連写性能はα7IIIと同様ですが、動く被写体を追従するAF性能は、α7Cの方が高性能になっています。α7IIIがロックオンAFなのに対して、α7Cはリアルタイムトラッキングを搭載。またα7IIIでは出来なかった動画撮影時のリアルタイム瞳AFが可能になり、フォーカス操作以外のフレーミングなどに意識を集中して撮影する事が可能になります。
リアルタイムトラッキングは瞬時に起動できるようになっており、フォーカスモードがAF-S/AF-A/DMFの場合でも、AF-ONボタンを押すだけで、素早く被写体の自動追尾を開始してくれます。
AFトランジション速度を7段階、AF乗り移り感度をそれぞれ5段階に設定できる為、撮影者の表現意図に合わせて細かなフォーカス表現が可能です。
動画撮影機能
4K30P、フルHDでスローモーションの120Pでの撮影が可能で、4K映像は、6K相当の情報量を活用して4K映像を出力するため、より解像感の高い映像表現が可能になっています。
また前述の「AF/高速連写性能」のところで説明した通り、動画撮影時にリアルタイム瞳AFでの撮影が可能になり、AF乗り移り感度などを段階的に設定出来るようになっています。
シューティンググリップは「GP-VPT2BT」を装着して撮影する事が可能で、非常に軽装備でフルサイズでの映像表現を楽しめます。
その他撮影機能
有効画素数 約2420万画素のフルサイズの裏面照射型CMOSイメージセンサーと、高速処理エンジンBIONZ Xを搭載しています。ISO感度は静止画撮影時にISO100-51200(拡張:下限ISO50、上限ISO204800)、動画撮影時にISO100-51200相当(拡張:上限ISO102400)での撮影が可能で、5軸のボディー内手ブレ補正は5段分の補正効果がありますので薄暗い場所での撮影も容易にしてくれます。
レンズキット
キットレンズでセットになっているレンズ「FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)」は約167gととても軽く、ボディーと合わせても約676gなので気軽にどこにでも持ち歩きができます。また駆動にはカメラ本体のスピード性能を最大限に引き出すリニアモーターを採用しており、α7Cに搭載されたリアルタイムトラッキングやリアルタイム瞳AFの性能を最大限に引き出してくれます。
α7Cと他のカメラを比較
「α7C」と「α7III」、「α6600」、「ニコン Z5」の価格や主要なスペックの比較表をこちらのページで紹介していますので是非ご覧ください。