総評:
10代の作者の作品が増えていて、ヤング対シニア層という図式の中間にママ層がいて、こんなに年齢差があるコンテストはないんじゃないかというくらい大混戦で、とても面白いと感じました。しかもスマートホンのカメラの性能がさらに一段と良くなり、スマホかデジカメか、出来上がった作品からは判別がつかないほどになってきました。一眼レフを持っている方も増えてきていますが、常に身近にスマホを持ち、気が付いたら撮るという写真の原点を思い起こさせるところが、このコースの面白さだと思います。
審 査 員
奈良 巧 氏
なら たくみ/1958年秋田県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、小学館勤務。女性セブン、GORO、TOUCH、SAPIO、週刊ポスト、DIME、サライなどを経て50歳で早期退社。編集部時代に篠山紀信氏、竹内敏信氏、田沼武能氏、石川梵氏、赤城耕一氏などを担当。現在は雑誌記者、カメラマン、編集者。季刊「フォトコンライフ」に「奈良巧カメラ」連載中。
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「いたたたたっ」
島田法子(神奈川県川崎市)
東京/玉川高島屋店
寸評:
「いたたたたっ」というタイトルの作品なんですが、痛がっているのは被写体のママであり、実は撮影者であるという、非常にスマホらしい作品です。お子さんがママのほっぺたをなんとなくつねっちゃってるのですが、そんなに痛くないんだけど、いてててっと言いながら、自分達を撮ってるというその視線の優しさが、家族写真としてはこれ以上ないくらい暖かい作品になっています。