ママカメラマン山ちゃんの写真教室コラム・ギャラリー
先週は水族館での家族のスナップの撮り方でした。今週は「水族館でお魚を撮る」に挑戦してみましょう。
何しろ暗い水族館で絶えず動いている魚の写真を撮るのですから
簡単にはいきませんがいくつかのコツを紹介します。
山岡の場合、海月は水族館に行ったときは必ず撮ります。半透明な体にライトの光が透けて神秘的なイメージの写真が撮れるので水族館に来たときはしばらく海月の水槽の前ですごします。たいていの海月の展示は海月がきれいに見えるようにライティングが工夫されています。暗い水槽内で海月に半逆光くらいのライトが当たるようになっていることが多いようです。
作例(1)のように暗い背景の中に浮かび上がるように撮るものよいのですが、作例(2)のように背景に他の海月のボケを入れると不思議なイメージに仕上げることができます。
作例(3)はハコフグを正面から撮りました。魚というと、横から見たときのイメージを思い浮かべる人がほとんどだと思いますが、正面から見ると以外にユーモラスな顔を発見できることがあります。この大きさで撮るにはマクロレンズが必要です。F3.3ですが明るい水槽だったのでぶれずに撮ることができました。
作例(4)は広角で大水槽を撮ったカットです。ポイントは大きなエイと鰯の群れ、さらに手前にいる魚(多分アジ)を画面に入れたことです。大きな魚と小さな魚の群れどちらか一つで撮るより向き合わせたほうが画面に変化が出ます。さらに手前に魚を入れると画面に奥行きが出て遠近感が強調されます。広角ならブレが目立たないので、その分撮りやすいというメリットもあります。
作例(5)では小さなかわいい魚をアップで撮りました。マクロレンズで撮ったのですが、動き回る小さな魚にピントを合わせるのは大変で、結構たくさんの失敗作を作ってしまいました。こうしたアップの写真を撮る時はガラスに対して斜めの角度から撮ろうとすると、いくら一生懸命やってもピントがあいません。広角で引いて撮る時はそんなことないのですが、このときは100ミリのマクロレンズを使っていたせいだと思います。望遠系のレンズでは他の水槽で撮ったときもそうでしたがガラスに対して正面から撮らないとピントが悪くなるので注意しましょう。明るい水槽を狙ったので露出に無理がなく、魚の透明感ある質感を出すことができました。
機材
お魚を撮るなら絶対一眼レフがお勧めです。
コンデジがダメとは言いませんが、コンデジだとかなり限られた写真しか撮れません。一眼レフとなるべく明るいレンズを使いましょう。今回の作例に使ったのはボディは一眼レフ、レンズは10-20ミリF4-5.6の広角ズームと100ミリF2.8のマクロです。
ストロボはいりません、ノーストロボで撮ります。感度はISO1000以上の設定にし、絞りは開放で撮ります。