ママカメラマン山ちゃんの写真教室コラム・ギャラリー
ふわっとしたやわらかいイメージの写真は好感度が高く、特に女性に好まれるようです。
こういったやさしいイメージの写真を撮るとき、前ボケ後ボケをコントロールできると便利です。
今回はカフェや雑貨の写真を例にしてボケについてお話します。
主役の前後にボケがあると写真にやわらかなイメージを持たせることができます。ボケはふわっとやわらかく写りますから、写真全体で見たときにソフトなイメージを出してくれるのです。一般に主役の前にあるボケが前ボケで、主役の後ろにあるのが後ボケです。後ボケに比べると前ボケのほうが大きくボケやすいという特徴があります。
作例(1)はカフェの時計ですが、画面左下に白い前ボケを入れて時計の下に並べてある犬の人形を隠しています。人形が気に入らなかったわけではないのですが、主役の時計を引き立てるために余計なものは隠して撮ることにしました。前ボケに使ったのは手前の棚の端に置いてあったグラスです。このボケているグラスにピントを合わせたのが作例(2)の写真です。作例(1)の前ボケの正体はこのグラスでした。
作例(3)は手前に緑を入れて見ました。赤い花だけでは色が寂しかったということと、手前に何かボケを入れることで奥行きが出せるからです。葉などの緑はボケ素材として便利なアイテムです。主役を選ばずナチュラルなイメージを出してくれる名脇役です。
作例(4)では白いペーパークラフトの後ろに丸く黄色いボケが散っています。これは豆電球の灯りです。絞りを開放にしておけばこういった点光源は丸ボケになります。この丸ボケは前ボケにも後ボケにも使えます。これもまた緑同様、好感度の高いボケ素材です。ただし、丸くボケるのは絞りを開放にしているときだけです。絞り込んでいると絞りの形にボケるので、きれいな円形にはなりません。絞っていると絞りの形(8角形など)になってしまうので、丸いボケにしたければ必ず絞りを開放にして撮りましょう。
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ボケは写真のイメージを左右する
ボケと言うのは写真の中のピントが合っていない、つまりはっきり写っていないボケている部分のことです。普通は主役にピントを合わせますからボケている部分は脇役です。脇役と言うのは写真のイメージを左右する結構大事なポイントなのですが、主役ばかりに注意がいってしまい、脇役をうまく使えていない写真をよく見かけます。「ぼけてるんだから関係ないんじゃない?」などといわずちょっと気にかけて撮ってみてください。