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新緑を撮るVol.062 2012年5月2日更新

桜が終わったら新緑の季節です。若葉のやわらかい緑をさわやかな写真にしてみましょう。
新緑を撮るには山に行けば確実ですが近所でも木のたくさんある公園などで
きれいな新緑を撮ることができます。今回は新緑を撮るときのヒントを紹介します。

まずはロケーション

新緑は萌黄色の若い芽の出る木がなければ撮れません。木がたくさんあっても常緑樹ばかりでは明るい緑は期待できないので落葉樹のある場所を選びましょう。今回は市内の森林公園で撮った写真を作例として説明していきます。

(1)フレアが出ている

(1)フレアが出ている

曇りの時でもフレアに注意

作例(1)を撮った場所はちょっと大きめの森林公園です。日付は四月の下旬、天候は曇りでした。普通ゴーストやフレアは晴れているときだけ注意すればよいと思われがちですが、作例(1)はフレアが出てちょっとコントラストが低くなっています。さすがに曇りの日ならめったにゴーストは出ませんが、フレアは曇りの日でも出ることがあるので注意しましょう。
作例(2)はハレきりをしてフレアを防いで撮った写真です。本当ならレンズにフードをつけて撮ればハレきりになるのですが、フードがあるとカメラバッグの中でかさばるため、この日は持ってきていませんでした。作例(2)を見るとわかりますが、画面右上に白い空が少し写りこんでいます。フレアの正体はこの右上からの光です。曇りとはいえ空は地上よりもずっと明るいので、この空からの光がレンズに差し込んでレンズの中で反射してフレアになっているわけです。
例えば太陽に向かう方向でモノを見ようとするとき、手びさしで光を遮ると見やすくなります。これと同じように空からの光を遮ってやればフードがなくてもフレアを防ぐことができます。

(2)ハレきりでフレアを防ぐ

(2)ハレきりでフレアを防ぐ


見上げるように新緑のアップを撮る

作例(3)は新緑の一部分をアップで撮った写真です。さわやかに明るい印象の写真にしたかったので背景をやわらかくぼかすことにしました。主役の葉の下から見上げるようにして撮り、背景は上のほうにある枝からの木漏れ日をぼかして入れました。このとき背景の木漏れ日をやわらかくぼかすためには背景になる枝をかなり遠い上のほうの枝にするのがコツです。つまり、主役と背景にしたい枝の間に何も入らないようなアングルから撮ることです。また、絞りを開けて撮ったほうがボケがふわっと大きく、丸くなるので絞りは開けて撮りましょう。作例(3)はF2.8で撮っています。

(3)明るい木漏れ日を背景にする

(3)明るい木漏れ日を背景にする

+補正で緑を明るく

新緑は意外と明るい色なのでこの明るい緑をきれいに写すには+補正が必要です。作例(3)は+0.7補正して撮っています。どの程度補正するかは状況によることなので一概には言えませんが私は+1前後の補正で撮る事が多いです。


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