ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー
今朝、天気予報を見ていたら気象予報士さんが「桜の開花予想」をやっていました。今年は3月に入っても結構寒いので桜はまだ先だと思っていましたが、今年もこのへんで桜の写真のコツを紹介しておこうと思います。私の住んでいる地域ではやっとカワヅザクラが咲き始めたところでソメイヨシノまでには間がありそうですが、今回は晴天の日に青空を背景にして撮る桜の撮り方を一つ紹介します。
雲一つない晴天の時には無理ですが、千切れ雲が浮いているような天気だったらそれも利用してみましょう。一般的に空がフレーミングに入る場合、青一色の晴天よりも少し雲が出ているほうが絵になるものです。[作例(3)]は空に浮いていた小さな雲を背景に入れてみた写真です。雲を入れると空のトーンに変化が付くので、背景として味のあるものになってきます。この時どの雲を背景に入れるか、自分で動いてアングルを探してみましょう。自分が撮ろうと思っている桜の枝と空の雲がうまい具合に重なるポイントを探すのが大事です。
[作例(4)]はちょっとイメージを変えてわざと青がかぶるようなところを狙って撮ってみました。この時は雲がなくピーカンの空でした。完全に日陰になる枝を狙って青空を背景に撮りました。全体に青がかぶっていますが、これは別にWBで青くしたわけではなく日陰の青かぶりを利用して青い色に撮っているだけです。WBはオートではなく晴天にセットして青がかぶる枝を探して撮りました。意識せずに見ているとなかなか気が付かないことなのですが、色に気を付けて被写体を探していると、「ここは青がかぶるな」というのが案外よくわかります。WB晴天で青がかぶるような被写体は肉眼で見ても(気を付けていれば)周りに比べて青っぽく見えるのもです。このように青が全体にかぶるような写真にするといつもと違う、ちょっと冷たいイメージの桜の写真になります。たまには気分を変えていつもと違う写真を撮ってみるのも楽しいと思います。
青い空を背景にして春らしさを演出
春の晴天の青い空はそれだけでも気持ちのいいものです。晴天の青い空と白やピンクの桜の色はとてもよいコントラストになるので、この青い空を背景にして桜を撮ってみましょう。[作例(1)]は曇りの日に下からあおるような角度で桜の花を撮ってみた写真です。桜の花は基本的に白い色なので白い背景に白い桜というのはなかなか難しい状況です。撮りようによっては白い空もありなのですが、やはりこの状況には「難しい」という現実があります。色が寂しいのでどうしても寒々しいイメージがぬぐえません。一方[作例(2)]は青い空を背景にして[作例(1)]と同じように下からあおって撮ってみました。青い空を入れると暖かい春の空といった気持ちの良いイメージが写真から伝わってきます。