修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2009.03.24
※この記事は
「溜息を喜びに(Condor V2 編 その1)」「溜息を喜びに(Condor V2 編 その2)」
からの続きとなっております。
距離計のビームスプリッターの蒸着が腐食しています。
またまた溜息がでてしまいます。作業机の周りには溜息の風船が沢山浮遊していることでしょう。
覗けば何やら心霊の世界のようです。怖いですね!
フィルムに写るわけではありませんが、心配ですから交換することにします。
ビームスプリッターはレザー用が販売されていますが目玉が飛び出る値段がします。
其処は良くした物で身近に沢山あります。そうなんです。可哀相なくらい引き取り手がありませんAF方式民具のミラーを流用します。
左側が、申し訳ありません。流用させてくださいと外しましたミラーです。
何故、AF民具からと申しますと、AF方式はファインダーで見えます光路とAFセンサー光路とに分離します。それ故ビームスプリッターが使われています。
傷みましたミラーを採寸しまして硝子切りで切断します。
チィ~チィ~とビームスプリッターの鳴き声がしますと切断が出来ますが、鳴き声がしませんと切断できないのですよ。
エポキシ接着剤で取り付けます。綺麗な二重像が蘇ります。
距離計の上下調整には摺動レンズが使われています。
測距用の反射には直角プリズムを配し、高級機並の仕様になっており、製造原価に響いたと心配をしても仕方がありますまい。
検索指定が不十分で情報を引き出すことが出来ませんでしたが、シャッターの名称RECTUS-MXでヒットしました。
内容は英文ですから、和訳しますと概略を知ることが出来ます。
こちらをクリックすると、和訳付きのページが表示されます。
何とか完成させることが出来まして英語で安堵の溜息は「heave a sigh of relief」と翻訳されました。
日本橋店中古売場 田口由明
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。