修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2011.09.23
写真機型の宝石箱では無い。上カバーに4色のプラスティクが埋め込んであるからして宝石箱と呼んでいた気がする。女性を意識したデザインになっていた。
裏蓋に4色のプラスティクがASAを意味している説明がある。この頃は、ISOでなくASAの表示でもある。
所で、何処から分解するのかね!上カバーに2本のネジがあるが、外しても巻き戻しノブが邪魔をする。上カバーとの隙間から覗いてみると巻き戻しフォークと直結しているようだ!!巻き戻しフォークを押さえ巻き戻しノブを回すが、上カバーに半分隠れており十分に保持出来ない。ローレットの溝に適合する工具を探し、外すことが出来た。
底部の化粧板を外すと三連の歯車が現れる。A-R歯車のみが上下に動き、押されることで咬合が外れてフィルムを巻き戻すことが出来る。
上カバーを外すと簡易な構造である。
保護硝子を外し、押さえ環を外すとセレン受光部を分離できる。
左右の擬皮を剥がし、左右の貼り板を外す。セレン受光部を組み込む際は、裏側に絞り羽根を制御するカム溝が切ってある。固定する前に絞り羽根が制御されているかを確認して踏みつけに注意する。
鏡筒部にあるネジ頭の小さい真鍮ネジを外すと分離できる。
鏡筒と本体側の間に固有の調整ワシャーが入っている。
後レンズを外す。
油分の湿潤で絞り羽根が張り付いている。絞り羽根の根元はカシメ仕様。油分を拭き取る際は、絞り羽根の変形に気を付ける。
4本のネジでシャター羽根組み品を外すのだが。。。
シャター羽根組み品の赤○部にシャター羽根を動かすメインバネが掛かっている。
伸ばさないよう掛かりを外す。
シャター羽根も油分の湿潤により張り付いていた。羽根の根元はカシメ仕様であり、油分を洗浄する際は注意が必要となる。
シャター羽根組み品と本体間に露光防止のモルトが使われている。加水分解したモルトの清掃には閉口する。
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。