修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2012.02.17
レンジファインダーに汚れが生じると二重像合致が合わせづらい。
其の汚れ状態は、直角プリズム側から除くと良く分かります。
戻しバネを外します。
押さえネジを外しますが、強いコイルバネを押さえていますから、打ち上げ花火にしないよう気を付けます。
ネジを外しましたら水平に持ち上げ、測距プリズム組み品を外します。
測距プリズム組み品の部品達。
個体によりましては、金具と直角プリズム斜辺との隙間が厳しいのがあります。
其処で麻製清掃紙(0.2mm厚)を使用します。
麻製清掃紙に洗剤を垂らし、左右にゴシゴシ。次に溶剤を垂らしてゴシゴシ。
直角プリズムの清掃前・後の比較です。
本来ならば、金具から直角プリズムを外して掃除するのが宜しいのですが、取り付け角度出しが非常に面倒になります。
簡易法であっても斜辺の清掃が出来れば光の反射率も上がり、汚れが見える事も無くなります。
2本のネジを外せば接眼枠が分離されます。レンズの裏側を清掃しておきます。
(1)のネジには強いバネが距離計連動カムに掛けてあります(赤○部)。
バネのもう一端は、長めの(2)のネジに掛かっています。しかるに打ち上げ花火にしないようどちらか一端を逃がします。
(1)~(3)のネジを外しますと、変倍レンズ組品を分離出来ます。
分離した変倍レンズ組品。
対物プリズムの面も清掃しておきます。
変倍レンズ組品の蓋を外して、4面のレンズを清掃します。
清掃前と比べると透明感が違うのが分かります。
是で二重像合致も合わせやすくなりました。
ライカの場合は、反射率を上げるのに直角プリズム斜辺部に蒸着がされていますが、腐食が起き、かえって仇となっています。その点、民具は蒸着されていませんから清掃すれば反射率が上がります。
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