修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2012.03.09
現役時代担当では無かったキヤノン製品。もう少し策が在ったのではと思うFDマウント。
FDマウント時代は良いとしてもNFDマウントは外し方を間違えると、とんでもないことになる異色のバヨネット仕様となっている。
社名環を外すのですが、回転がシブイ場合に溶剤等を注してはいけない。
外して判ったことだが、材質がプラスティックだった。一見、金属と見間違えるが注意が必要でもある。ベンジン・アルコール等の材質を溶かさない溶剤なら安心です。
社名環を外したことで前玉群を外せそうなのであるが?すんなり外れてくれるか?判らない。
時としてセットネジで固定されているかも知れません。
構造的には(1)~(3)のネジで絞り羽根室が外れる構造のようですが、何か邪魔をしているようです。
固定爪を押し込み、バヨネット環を反時計方向に回します。
現れた3本のネジを外すとバヨネット部が外れます。
組み込み時を考えバヨネット環を元の位置に戻しておきます。
セットネジが在りませんでしたから後玉群を外します。となると、仮定ですが前玉群にはセットネジが無いことになります。
バヨネットの形状からか?点線部に遮光用のモルトを使用してありました。
遮光モルトは時間の経過と共に加水分解し、剥がれ落ちてヘリコイドグリスに捉えられます。線条にでも落ち込めば分解・洗浄の厄介な作業になります。
新しい遮光モルトに交換しました。
ヘリコイド部から絞り羽根室を分離するには数点の部品(赤○部)が邪魔をしまして知恵の輪のように絞り羽根室を捌かないと外れませんでした。
邪魔な部品を外せば簡単なのでしょうが、絞り羽根室は精度上、組み品で組み込まれたと推測します。
あれやこれやで絞り羽根室を分離することが出来ました。
推測通り前玉群はセットネジで固定されていませんでした。
簡易的には絞り羽根室を分離せず、前・後玉群が外せますのでカビ・ゴミの清掃が出来ます。
絞り値カム盤と絞り作動レバーを咬合させ、バヨネット部を3本のネジで固定すれば完成。
どうもFDマウントは性に合いませんな~ぁ。
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