修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2012.03.30
人気のパンケーキレンズ。薄いためにヘリコイドの線条が浅い。故にグリスの経年変化をもろに受けてしまいガタが出る。又、持病としてバルサム切れがあるから元気な個体が少ない。当然、補修部品の消化が早かった上に物語があったようです。
発売から徐々に人気が出てきたパンケーキレンズ。販売店から注文が入るが、ロットの製造は終わっている。真意は定かではありませんが、注文に応えるべく目を付けた補修部品を組み立てて商品とした話である。
社名環をゴムアダプターで外します。
絞り羽根室を分離して取る付ける際には、絞り開放設定をしなければなりません。
絞り羽根室を分離する前に罫書きを入れておくと目安になります。止めている3本のネジを外します。
バヨネット環を外します。
絞り値連絡環・絞り値環を外します。絞り値環を外す際はクリックの鋼球(赤○部)の打ち上げ花火に気を付けます。
絞り値連絡環の裏側に突起が2箇所あり、絞り値環からの情報を絞り値カム環に伝える役目をしています。突起は絞り値カム環の側面に位置して絞り羽根室に伝え、絞り口径を決めるのです。
距離環を無限位置にして3本ネジを外し、分離します。
1)ヘリコイドを分解する前に無限位置に罫書きを入れます。中ヘリコイドを反時計方向(赤点線矢印方向)に回転させると仮終端位置になります。
2)仮終端位置になるのは、直進キーに当たるからです。
3)2箇所の直進キーを外します。直進キーは、外した位置に組み入れるのが基本です。
直進キーを外し、内ヘリコイドを反時計方向に少し繰り出しておきます。
中ヘリコイドを反時計方向(赤点線矢印)に回転させますと終端位置になり、罫書きを入れます。これで、三者のヘリコイド組み込み位置を確認したことになります。
各々のヘリコイドを洗浄し、グリスを塗布して組み込みます。
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