修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2012.06.22
今年も梅雨に入り、カビにとっては繁殖の季節到来かと思います。
ご自慢の愛機、保管は十分な対策を取ってくださいね!高価であったCLEもカビが生えては資産価値が低下してしまいます。
何と不幸か!!この民具の対物レンズとプリズムの間にカビが発生してしまいました。
覆い板のフック4箇所を外します。
対物レンズとプリズムの間に視野枠が収まっています。清掃するには両者の両端に十分な隙間が無いのです。
オマケに収まっている台板の素材がプラスティックです。
対物レンズはプラスティックの台板にエポキシ接着剤(2箇所の赤○部)で固定してあります。片や溶剤を使えないプラスティック。溶剤が無いエポキシ接着剤と最悪の組み合わせですね!対物レンズを外すには危険過ぎます。
何とかならないかと思案を致しました。台板の素材はプラスティックですから剥離しやすい状態と思いますが、粘りに欠けるので無理が出来ない。残るは時間を掛けてエポキシ接着剤を削り取るしかありません。スイス製ピンセットを鋭利に研磨して作業に取りかかることにしました。
指先を間違えれば対物レンズが損傷してしまいます。時間を掛け無理をしない。胡麻粒ずつエポキシ接着剤を削り取ります。無事に外すことが出来ました。気骨が折れましたね!
対物レンズが外れたのでプリズムに発生したカビの除去が出来ます。
視野枠からはカビの一部が見えますが、氷山と同じで一部なのです。
視野枠を取り去った状態です。視野枠で隠れていた部分にビッシリとカビが生えています。
清掃後の透明感を取り戻した距離計は気持ちが良いですね!
でも、余りに危険ですから二度と受けたくは無いです。
気分転換にmister Donut へ出掛けることにしました。
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。