修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2012.12.28
接眼枠を外し、本体と軍艦部を止めている背面3本・前面2本のネジを外す。
取付の際、ネジの締付は接眼枠を破損させる恐れがあるのでトルク量に注意が要ります。
1)巻上ノブ側面のセットネジを緩め、尚且つパトロネ室の巻上軸を押さえながら反時計
方向で外れる。軍艦部を外したら取りつけておく。
2)A-Rレバーを外す。尚、軍艦部を外したら取りつけておく。
3)秒時ダイアル環、側面の3本のセットネジを緩め分離する。軍艦部を外したら取りつけておく。
4)レリーズ飾り環を外す。
5)(1)~(4)のネジを外し、シューを外す。
赤○のネジを外し、巻き戻しノブを分離する際は、巻き戻しフォークとノブの間にコイルスプリングがあるので手を添えてながら緩やかに外す。
順次、距離計測距用と距離計用の各部品を外す。偏光レンズはネジ切の無い滑空仕様、対物レンズにはネジ切りがあります。
偏光レンズは、距離計上下調整用で無限位置にて上下を合致させてから、左右の合致を合わせる。
視野用の対物レンズが邪魔をするので、レンズマウントを外し、傷の付かない竹箸等で軍艦部と本体に楔を打つようにすると分離しやすい。
本体とレンズマウントの間にはバック調整のスペサーがあるので同一位置に納める。
軍艦部を外したら、レンズマウントとスペサーは、取り付けておく。
押さえ板Aを外すと、視野レンズ筒が外れ、尚且つ2ヶに分かれるので清掃する。
押さえ板Bを外す。
押さえ板Bを外すと棒プリズムを押さえているバネとガタ取り紙が現れる。
棒プリズムを外した後、接眼部側のレンズ及び対物レンズ裏側を清掃する。
簡易的には、此処まででも綺麗になります。
注意しながら左右合致部の押さえナットと戻しバネを外す。
距離計組み品の(1)のネジを外す。
距離計アームを逃がし赤○部のネジを外す。
距離計組み品のアームを本体穴より逃がしながら引き上げると、本体より分離することが出来ます。
距離計測距用の直角プリズム斜辺面はパンドラの箱の中ですので、ピンを抜かないと清掃ができない。
ライツ社の直角プリズムは反射率を高めるために斜辺は蒸着加工がされている。しかし、蒸着に腐食が発生するので厄介な事になります。国産の直角プリズムは、反射率は下がりますが、汚れ・カビ等の清掃が出来ます。
直角プリズム斜辺面の清掃は外して清掃すれば良いですが、取付後の調整が面倒ですので外さない。例外的には、直角プリズムと取付部の隙間に清掃紙も入る隙間がなければ外します。清掃紙は麻製で薄く強靭です。他の素材ですと厚い上に繊維に強さがありません。
編集後記
2007年、日本橋店店舗ブログとして書き始めコラム「修理人たぐちの徒然日記」に引き継がれ900件の節目を迎えました。2年前に隠居いたし檜原村・相模原市根小屋・埼玉菜園と野良仕事に勤しんで勤め人時代より多忙な日々を過ごしております。
多くの方の応援と長きに渡り閲覧頂き感謝致す次第です。
迎えます新年が皆様におかれまして良い年でありますと共に良い実りをもたらしますことを希望致します。
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