ふと顔を上げると、塀の上には自分と並んで歩く犬の姿が。サントリーニの犬たちは、カメラを向けると楽しそうにのぞきこんでくる。
■カメラ:コニカミノルタα-7 レンズ:17-35mm 絞り:f11 シャッタースピード:オート フィルム:ベルビア100F 撮影地:ギリシャ サントリーニ
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───先生は以前、撮影テーマである「楽園」のひとつの考え方として、人の心にゆとりが生まれ、そのことにより他人にもやさしい気持ちで接することができるようになる所が「楽園」であるとおっしゃっていましたが、ホテルではどのような部分がそれに該当するのでしょうか?
ホテルは建物というひとつの箱ですが、その中にはきれいな美術品や工芸品があり、それらに囲まれるだけでも気持ちに変化が生まれます。
また、ベッドのかたちも様々です。敷かれているシーツややわらかい質感のふとんも、普段の生活では使っているものとは明らかにちがいます。このように非日常的な所に自分を置くことで、気持ちの中に普段感じることの無い、安らぎが生まれるのです。
心地よさに包まれて写真を撮るときは、気持ちの高まり方や盛り上がり方が違っています。ですから、そうそういつもできることではないと思いますが、国内外を問わず、たまにはいい宿に泊まってみるのも楽しく意義のあることだと思います。
そのような所で受けるサービスはとてもいいものです。食事も贅を尽くした手間のかかった料理は、舌で味わうことはもちろん、目でも味わうことができます。また、器も楽しみのひとつです。
このように非日常的なシチュエーションに自分を置くことで、心にゆとりが生まれ、気持ちや感性が変化し、いい写真が撮れるようになっていきます。
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