アマチュアはアマチュアのいいところを
伸ばしていくべき。
――長年にわたりアマチュア写真家を見続けてこられた先生から、何かアドバイスがあればお聞かせください。

 アマチュアの場合は、プロと異なり技術的に劣るところがあっても構いません。“アマチュアとしての仕事”が大切です。キタムラグループが開催しているようなフォトコンテストで入賞することも大事ですが、入賞などの実績がなくても、アマチュアとしていい作品を数多く残している方はたくさんいます。
 アマチュアにはアマチュアならではのいいところがいっぱいあるので、その部分を突き詰めて伸ばしていくべきだと思います。

【春の訪れ】菜の花畑を撮影中に大きな桜が姿を現してくれた。手前には一面を覆い尽くすほどの菜の花畑。背景には満開の桜がある。この菜の花畑と桜のコントラストが、なんとも言えない美しさを見せてくれた。
■カメラ:ペンタックス67U レンズ:90-180mm F5.6 絞り:f32 シャッタースピード:1/10秒 三脚使用 PLフィルター使用 RVP 50 撮影地:福島県田村市

家族や後輩など、お互いに影響を与え、
刺激し合っています。
――竹内先生の元から巣立っていかれ、現在活躍されている写真家の方も数多くいらっしゃいます。こうした方々について先生がお感じになられていることをお聞かせください。

【桜群舞】多くの山桜が咲き乱れている。この自生している桜群落を眺めていると、日本のもっている自然の美しさにため息が出る。山桜がお互いの間隔を保って力を寄せ合って咲いている姿が、なんとも美しく魅力的である。
■カメラ:ペンタックス645NU レンズ:150-300mm F5.6 絞り:f32 シャッタースピード:1/20秒 三脚使用 PLフィルター使用 RVP 50 撮影地:静岡県沼津市


 
ひとことで言うと嬉しいです。いいことだと思います。お陰さまで写真界で多くの人が活躍してくれています。特別な教え方はしていませんが、みんなそれぞれがんばってくれています。時々みんなで集まったりしています。仲はいいですが、ライバル意識も持っています。誰かが活躍すると「自分もがんばらないといけない」と刺激し合っているようです。

――先生の奥様(西潟昭子先生)は、三絃の音楽家として有名です。音楽と写真とジャンルは異なりますが、表現を行なっていくということでは共通点も多いのではな?

 お互いに影響を与えていると思います。それもかなり大きなものです。何か核になるものをお互いに求めているように思えます。そして、「自然に表現する」ということが二人に共通しているのではないかと思います。



写真集の出版はもちろんですが、できればコレクションしている
カメラを展示するミュージアムを造りたい。
――今後の予定などについてお聞かせください。

 今年の1月に東京・新宿のペンタックスフォーラムで開催した写真展「大欧羅巴〜2008年ペンタックスカレンダー作品〜」の作品を含めた写真集を、4月頃に出版する予定です。写真展では6×4.5で撮影したものだけでしたが、写真集では35oや6×7で撮ったものも加えます。 
 また、以前よりアンティークカメラ二千台をコレクションしているのですが、目標は「生産されたカメラを全部集めてみたい」です。そうなるとミュージアムが必要になってしまいますが(笑)、そんなことを考えていると楽しくなってきます

――本日はお忙しいところありがとうございました。

 

【初春】毎年桜の撮影を東京から開始する。何故か。それは、開花が一番早いからである。東京の桜を見れば、その年の花の咲き具合がすぐにわかる。そして、何処の地方が最も美しい桜に出会えるかを確認することができるのである。
■カメラ:ペンタックス645NU レンズ:150-300mm F5.6 絞り:f11 シャッタースピード:1/10秒 三脚使用 PLフィルター使用 RVP 50 撮影地:東京都渋谷区代々木公園
 
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