私は旅が好きなんです。趣味と実益を兼ねています(笑)。近年訪れているスイス取材は自分にとってのリラクゼーションタイムになっています。肩の力を抜いて楽しみながら撮影することができます。他に気に入っているのがトルコです。人の顔が魅力的なのはもちろんですが、東洋と西洋の文化が混ざり合っているので、“写真になる”国です。
――写真において海外と日本とではどのような違いがありますか?
日本のようにアマチュア写真家が恵まれている国は世界中探してみてもどこにもありません。プロの写真家から直接教えを受けられ、撮影機材に関してもプロと同様のものを手に入れることができる環境が身近にあります。日本にいるとそのことに皆さん気がついていないと思います。日本ではアマチュアの方でも写真展を開催されていますが、フランスでは売上げに結びつかない写真展を開くことはありません。日本のようにアマチュアのためのギャラリーはほとんど無いんです。
また、海外では写真を買う文化が根付いて、作品それぞれに値段が表示されています。そのような文化を日本でも根付かせて、写真の地位を向上させていけたらいいなと思っています。
――日本のアマチュア写真家を指導する中で、お感じになっていることをお聞かせください。
私が教えているカルチャー教室でも皆さんとても熱心に学ばれています。そして撮影実習に出かける時は遠足に出かけるみたいにとても楽しそうです。
写真を核に様々なことが楽しめる場が求められているのだと思います。ですから『フォトカルチャー倶楽部』の存在もとてもいいことだと思います。 |