種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2011.04.22【Vol.008】
レンズの種類で、広角、望遠、標準という言葉を聞いたことがあると思います。焦点距離28mmのレンズを広角、一方300mmになれば望遠レンズと呼んでいるかもしれません。間違いではありませんが、厳密にいえば少し違ってもいます。実は広角、望遠という範囲はあくまでその画角による分け方に拠ります。簡単にいうと、画面サイズ(35mm判、APS-Cサイズ等)に応じてそれが変化してきます。もうちょっと言えば、画面の大きさはそれらレンズのイメージサークルによって決まってきます。例えば、画面サイズが35mm判(36mm×24mm)の場合に50mmを標準レンズと呼んでいますが、それが35mm判より大きい6×6センチ判(56mm×56mm)の場合には広角レンズになります。画面サイズの対角線方向の画角が鈍角になれば広角になるので、35mm判のときの50mmの画角は約47°となり標準レンズになりますが、6×6センチ判の場合は約77°になり広角レンズになります。
もう一つの例として、最近デジタル一眼レフ及び一眼が普及してきたことで聞く用語にAPS-Cサイズやフォーサーズというものがあります。これも画面サイズの種類ですが、この場合、35mm判よりも画面サイズは小さくなるので50mmのレンズを使っても少し焦点距離が長くなり、APS-Cサイズなら約1.5~1.6倍程度、フォーサーズなら約2倍程度になります。カタログなどで「35mm判換算」と表記されているのはこのことです。
35mm判のカメラのみを使用する場合だと、あまりなじみのないことですが、中判カメラや大判カメラ、35mmサイズより小さなフォーマット(画面サイズ)を持つカメラで撮影した場合などに、知っておきたい知識です。
焦点距離mm | 対角線方向画角(約) |
28mm | 74° |
35mm | 62° |
50mm | 47° |
85mm | 28° |
105mm | 23° |
200mm | 12° |
300mm | 8° |
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