種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2011.12.30【Vol.044】
誤ってゴミ箱に入れてしまった画像や、フォーマットをかけてしまった記録メディアの画像データは、復旧することができます。ただしそれらカードに対してデータを上書きしていないことが基本的な条件になります。
実際ゴミ箱ボタンなどで消してしまった画像は、その場においては無くなって見えなくなりますが、メモリーカードの中に情報が残っています。8GBや16GBなど一定の容量の中で保存と削除を繰り返すことのできる記録メディアですが、一時的に消えてしまったデータを格納している領域もあると考えてください。そして格納されている、削除して目に見えなくなってしまったデータの領域に新しくデータが書き込まれ、徐々に上書きされていくことで完全にデータが消えていくイメージです。
なので、万が一誤って消してしまったデータがあった場合は極力追加のデータ書き込み(撮影など)は行なわず、カメラから外して画像復旧ソフトなどで処理を行なってください。
最近では16GB、32GBといった大容量メディアも手ごろな価格で普及するようになりました。メディアの交換を行わずに、大量の撮影が行なえることは大変便利です。一方で、数日から数ヶ月前のデータまでを一つのカードでずっと連続して使用する可能性も出てきました。
実際、PCに保存してHDDの容量を削りたくないということで、カード内のデータを書き換えながら使用するケースも少なくないようです。当然断片的もしくは連続的な消去を繰り返すことで、一定のカード容量を確保し続けることができます。ただ、そういった方法で使用されたメディアの画像復旧は、先に述べたように非常に困難になりますので注意が必要です。
できることなら、撮影の前にフォーマットして古いフォルダなどのデータをクリアした状態のメディアを使用することをおすすめします。また、撮影の途中でのゴミ箱などを使った消去もなるべく行なわないほうが、復旧できる可能性としては高くなるようです。
(画像復旧ソフトによりどこまで復旧できるかは異なります。また、以上の手順でも完全に復旧できない場合もあります)